【クイーンステークス2018予想/出走予定馬分析】歴史は何度でも繰り返す!軽斤量を武器に強気の先行策から後続を翻弄するのはアノ馬!?

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2018年7月29日(日)

札幌競馬11レース

第66回 クイーンステークス(G3)

札幌芝1800m

 

《クイーンステークス2018/レース展望》

 

自分自身の『ホームグラウンド』である小倉競馬開幕と共に行われる重賞だけに他のレースと比べてもより気合を入れて予想をする傾向が強いクイーンステークスですが、牝馬同士の重賞でなかなか一筋縄でいかないメンバー構成になりやすいことに加えて久々の競馬場で自分自身がイレ込み過ぎている影響もあってか(笑)、この5年くらいは全く馬券が当たった記憶がありません。冷静に過去の結果を見てみるとそれも納得で、小回りで先行有利の札幌競馬場の開幕週に行われる重賞ながら近年は後方から差す競馬で好走する馬が目立ち、近10年で見ても毎年のように6番人気以下の馬が波乱を演出しているのがそれを証明していると思います。また、実績上位と思われるGⅠ馬が意外と勝ちきれていないのも同レースの大きな特徴とも言えそうで、古くは03年に共にGⅠ2勝馬でありそれぞれ1、2番人気に支持されたファインモーションテイエムオーシャンが3歳牝馬オースミハルカに逃げ切りを許して2、3着に敗退し、05年も3歳牝馬ながら天皇賞・秋で2着に好走した実績上位馬ダンスインザムードが2人気8着と凡走、近年も13年桜花賞馬マルセリーナが2人気4着、14年阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち馬レッドリヴェールが1人気2着、そして昨年も前走ヴィクトリアマイルを制してGⅠ初制覇を達成したアドマイヤリードが1人気6着と取りこぼしており、夏の格言とも言える『格より調子』といったものをこれ以上なく証明しているレースとも言えそうですね。今年も前走ドバイターフで先輩GⅠ馬ヴィブロスリアルスティールと互角のレースを見せて3着に好走した昨年の秋華賞馬ディアドラに、昨年の最優秀3歳牝馬でGⅠ2勝のソウルスターリングと2頭のGⅠ馬が出走を予定していますが、ディアドラ海外遠征明け初戦ソウルスターリング昨年秋以降掲示板内がないスランプ気味と不安要素があるのも事実だけに、伏兵陣の充実度や展開面なども含めて例年以上に柔軟に予想するのが重要になるのではないでしょうか。

 

《クイーンステークス2018/予想オッズ》

 

①人気 ディアドラ      2.2倍

②人気 フロンテアクイーン  4.8倍

③人気 ソウルスターリング  5.7倍

④人気 リバティハイツ    8.2倍

⑤人気 アンドリエッテ    8.8倍

 

《クイーンステークス2018/出走予定馬分析》

 

🐎 ディアドラ(牝4)

騎手:ルメール 調教師:橋田(栗東)

主な勝鞍:秋華賞(GⅠ)

ドバイターフ(首GⅠ)3着

紫苑ステークス(GⅢ)

京都記念6着をステップに臨んだ初の海外遠征となった前走のドバイターフでは先行抜け出しの正攻法で完勝したベンバトルには歯が立たなかったものの、道中後方待機から直線で一旦は完全に2番手に上がる見せ場十分のレースで最後は前年の覇者であるリアルスティールと同着の3着に持ち込む大健闘の内容でした。前年のエリザベス女王杯では連戦の疲れが祟って12着と大敗しましたが、近2走の結果を見る限りでは立ち直っていると見て問題ないと思います。前年の同時期に3歳牝馬ながらHTB賞を快勝しているようにコース適性に関しては問題なく、デビュー戦と休み明けの京都記念以外メンバー中上位の上がりを使っているように安定した末脚も同馬の大きな武器と言えるでしょう。今回ドバイからの海外遠征明けだけあって仕上がり状態と開幕週での先行有利の展開になった時に一抹の不安が残りますが、能力がメンバー中最上位なのは間違いないだけに今回は地力に期待といったところでしょうか。

 

🐎 ソウルスターリング(牝4)

騎手:北村宏 調教師:藤沢和(美浦)

主な勝鞍:オークス(GⅠ)

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

チューリップ賞(GⅢ)

昨年の春まではほぼパーフェクトな成績で阪神ジュベナイルフィリーズとオークスのGⅠ2勝を上げましたが、秋以降は古馬相手に掲示板に載れないレースが続き今年に入っての牝馬限定2戦でも10、7着となかなかスランプから抜け出せずにいる印象です。ただ、着差自体は0.4差と大きくは負けておらず、徐々に復調傾向にあるのは間違いないでしょう。今回のコースはデビュー戦で快勝しており、逃げる競馬となった毎日王冠8着を例外と考えれば3戦2勝と得意にしている1800mに変わるのはプラスと言えそうです。今回主戦であるルメール騎手が最大のライバルであるディアドラに騎乗するため北村宏騎手が初騎乗となるのがやや不安ではありますが、GⅠ2勝の実績はメンバー中最上位であることからも多少メンバーが楽になった今回は復活を感じさせる走りを期待したいところですね。

 

🐎 アンドリエッテ(牝6)

騎手: 調教師:牧田(栗東)

主な勝鞍:マーメイドステークス(GⅢ)

チューリップ賞(GⅢ)2着

3歳時は牝馬クラシック路線を皆勤して6、5、4着と同世代の中でも上位クラスの能力を証明していましたが、その後長らく条件戦で勝ちきれない競馬が続き6歳となった今年もあと一歩の競馬が続いていましたが、格上挑戦での出走となった前走のマーメイドステークスでは道中後方のインコースをロスなく運び、直線も馬群が密集する中国分恭騎手が上手く内ラチ沿いを捌いて抜け出すとゴール前ワンブレスアウェイとの叩き合いを制して悲願の重賞初制覇を飾りました。これまでの成績が示すようにクラスに関係なく相手なりに走れるタイプで、今回GⅠ馬2頭を含めて一気に相手関係が強くなっても十分好走できそうなのはプラスと言えるでしょう。比較的涼しい時期に好走が集中しているだけに猛暑が続く中でも涼しい札幌で走れるのも追い風になりそうで、上位2頭が牽制しあうようであれば間隙を縫っての重賞制覇の可能性も十分ありそうですね。

 

🐎 フロンテアクイーン(牝5)

騎手:蛯名 調教師:国枝(美浦)

主な勝鞍:中山牝馬ステークス(GⅢ)2着

ターコイズステークス(GⅢ)2着

福島牝馬ステークス(GⅢ)2着

前走の中山牝馬ステークスでは好スタートから二の脚速く好位のインをキープし、十分に仕掛けを待って直線逃げたカワキタエンカエンジェルフェイスの間を割って抜け出しましたが、最後までジリジリ脚を伸ばしたもののゴール前僅かに半馬身届かず重賞4度目の2着惜敗でした。ただ、これまで中団からのレースが多かった中で積極的に先行する競馬でも結果を残したのは競馬の幅が広がったという意味でも収穫が大きかったのではないでしょうか。4歳以降はGⅠのヴィクトリアマイルと昨年の中山牝馬ステークス以外全てで馬券圏内に好走しており、その中山牝馬ステークスも8着とはいえ0.3差だったことを考えてもその安定性は混戦において大きな武器になるのは間違いないでしょ。これまで2着が8回あるように安定感が抜群である反面勝ち切れない面があるのも事実ですが【2・3・0・1】と得意にしている1800m戦という距離の後押しがあればここで勝ち切れても不思議ない能力を持った1頭だと思います。

 

《現時点での本命馬》

 

この馬 ⇒ 

紹介文冒頭「」にて公開中!(34位くらい)

 

前走の桜花賞ではクイーンカップの大敗もあって全く人気がありませんでしたが大外枠から積極的に出していって2番手を追走し、直線早め先頭からラッキーライラックに交わされても大きく失速せずに粘りを見せ、9着とはいえ0.7差にまとめたのは同馬の地力の高さの証明でしょう。シンザン記念ではキャリア1戦ながら後の2冠牝馬であるアーモンドアイ相手に0.3差2着に好走しており、同世代の牝馬において上位クラスの能力があるのは間違いないと思います。小回りコースの開幕週だけに先行できる脚があるのはそれだけで大きなメリットと言えそうで、今回少頭数で同型馬が少ないのも展開面において非常に有利に働くのではないでしょうか。昨年のアエロリットや03年のオースミハルカなど斤量の軽い3歳牝馬の先行馬は簡単には止まらないことからも、人気薄ですが楽に逃げることができれば十分好走する資格がある1頭だと思います。