【チューリップ賞2018】予想オッズ/レース展望/出走予定馬分析/1着予想/阪神ジュベナイルフィリーズのリベンジ&桜花賞出走のためにも、ここは『絶対に負けられない戦い』!?

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2018年3月3.日(土) 阪神競馬11レース

第25回 チューリップ賞(GⅡ) 阪神芝1600m

 

《チューリップ賞2018 レース展望》

 

今年からGⅡに格上げされ例年以上に有力馬の参戦が多くなってきそうなチューリップ賞ですが、弥生賞と比べて同レースは過去からずっとクラシックとの結び付きが非常に強く、過去10年中11年と12年を除くすべての年で3着以内に入った馬が後に桜花賞、もしくはオークスを勝利しているように毎年ハイレベルなメンバーが揃ってのレースになります。対象外となった11年もチューリップ賞まで4戦無敗の阪神ジュベナイルフィリーズを勝ち馬レーヴディソールが桜花賞直前に故障、12年もその後牝馬三冠を達成し牡馬相手にジャパンカップ連覇やドバイシーマクラシック、有馬記念制覇など輝かしい成績を残したジェンティルドンナが熱発明けで僅差の4着だったことから、『たら、れば』を言ってもしょうがないかもしれませんがもしそれぞれが順調にチューリップ賞、もしくは桜花賞を迎えていれば上記に挙げた成績はまさにパーフェクトなものになっていたのではないでしょうか。近年は牡馬相手に互角以上のレースを見せる牝馬が次々と誕生していることもあって、このレースの出走馬から後に歴史的名牝へと上り詰める『ダイヤの原石』を探してみるのも一つの楽しみ方かもしれませんね。

 

今年も無傷の3連勝で阪神ジュベナイルフィリーズを制したラッキーライラックを筆頭に、2、3着のリリーノーブルマウレアと上位陣が全て出走を表明しており、例年通り桜花賞、オークスを占う上でも非常にハイレベルなレースが期待できそうです。その中でも個人的にここで最低でも3着以内に入らないと桜花賞出走が事実上不可能になり、今回武豊騎手に乗り替わったマウレアがクイーンカップを一度叩いた分の利を活かしてどこまでやれるかに注目しておきたいと思います。

 

《チューリップ賞2018 予想オッズ》

 

①人気 ラッキーライラック  1.9倍

②人気 リリーノーブル    3.2倍

③人気 マウレア       8.7倍

④人気 サラキア       9.3倍

⑤人気 スカーレットカラー  16.1倍

⑥人気 シグナライズ     18.1倍

⑦人気 レッドランディーニ  25.9倍

⑧人気 ダンサール      31.8倍

⑨人気 クリノフラッシュ   71.1倍

⑩人気 サヤカチャン     93.1倍

 

《チューリップ賞2018 出走予定馬分析》

 

① ラッキーライラック(牝3)

騎手:石橋脩 調教師:松永幹(栗東)

主な勝鞍:阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

アルテミスステークス(GⅢ)

デビュー戦を快勝して臨んだアルテミスステークスでは雨で若干渋った馬場状態の中逃げたサヤカチャンが淀みない流れで引っ張るペースとなりましたが、好位のインでしっかり折り合って追走すると直線反応よく抜け出して前を捕まえる完勝で重賞初制覇を飾りました。前走のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気こそ同じオルフェーヴル産駒のロックディスタウンに譲りましたが、互角のスタートから中団に控えて直線自信満々に大外に出すと一完歩ごとにしっかりとした脚取りで前との差を詰め、着差以上の完勝で2歳女王の座に就きました。ペースに合わせて先行・差し自在に動ける抜群のレースセンスが最大の武器で、晩成傾向の強いオルフェーヴル産駒だけにこれからの伸びしろもまだ十分に残っていると思います。重賞に格上げされてから毎年のように連対馬がGⅠで好成績を残しているアルテミスステークスの勝ち馬であるのも好印象で、ここでも普通に状態で不利なくレースができれば間違いなく勝ち負けの存在だと思います。

 

② リリーノーブル(牝3)

騎手:川田 調教師:藤岡健(栗東)

主な勝鞍:白菊賞(500万)

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)2着

2戦目の白菊賞では抜群の好スタートを切りながら騎手が抑えるとスッと控えて好位のインを追走し、直線を向いて最内を突くと反応良く一気に抜け出し鞭を一発も使わずに最後は流す余裕も見せての完勝でした。そこから中1週と2歳牝馬にとっては厳しいローテーションで迎えた阪神ジュベナイルフィリーズでも好スタートから前の入れ替わりが激しい流れにも折り合いを欠くことなく好位を追走し、直線馬場の真ん中から一旦は完全に抜け出しましたが外から伸びてきたラッキーライラックに一瞬の脚で交わされての2着惜敗でした。とにかくスタートセンスが抜群で、騎手が抑えても折り合いを欠くことなく控えることができる操縦性の高さも大きな武器と言えるでしょう。後方からの競馬を得意とする他の有力馬に対して先行力があるのも有利で、道中のペース一つで今回ラッキーライラックを逆転しても全く不思議ない存在だと思います。

 

③ マウレア(牝3)

騎手:武豊 調教師:手塚(美浦)

主な勝鞍:赤松賞(500万)

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)3着

阪神ジュベナイルフィリーズでは好スタートからやや押っ付け気味に中団のインでラッキーライラックと並んで前を追走する形となり、直線に入ってすぐ外に出そうとしたものの前にリリーノーブル、横にラッキーライラックが壁となって追い出しが遅れ、坂を上ったところでも上記の2頭の間を突こうとして詰まり外に切り替えるロスがありながら3着まで追い上げる強い内容でした。しかし前走のクイーンカップでは好スタートから3番手を追走する積極策も1000m通過が57.8というハイペースでなし崩しに脚を使わされる形となって、直線内を突くも最後は一杯となっての5着完敗と言う結果になりました。阪神ジュベナイルフィリーズで4着以下を突き放しているように3歳世代においても能力が上位なのは間違いないですが、ハイペースだと終いの脚が甘くなってしまうのは同馬の克服すべき課題と言えそうです。今回はメンバー的にそこまでペースが速くならなそうなことに加えて末脚を活かす競馬で手が合いそうな武豊騎手に乗り替わることもあり、桜花賞出走に向けてもここは勝負掛けの仕上げで来るのは間違いないと思います。

 

④ サラキア(牝3)

騎手:池添 調教師:池添学(栗東)

主な勝鞍:新馬戦

デビュー戦ではスタートで大きく出遅れましたが二の脚で馬群に取り付き、道中は池添騎手が手綱を抑えながらもジワジワ前との差を詰めながら4コーナーでは雁行態勢で逃げる3頭のすぐ後ろまで差を詰めると、直線馬群がばらけて開いた進路に反応よく飛び込むとそのまま反応よく抜け出し最後は1馬身3/4差をつけての完勝でした。スタートでの出遅れ道中掛かり気味に上がって言った点などまだまだ粗削りな面が大きく目立つ内容でしたが、それでも最後まで脚が続いた事実からも能力に非凡なものがあるのは間違いないでしょう。今回上位人気に推される阪神ジュベナイルフィリーズ1~3着馬はかなり強力ですが、それでも1戦1勝でぶつけてくるのは陣営が勝算を見込んでのモノだと思われるため、もしここで好勝負するようなら桜花賞での新星になるかもしれませんね。

 

《レース展望から見る今年のチューリップ賞を勝つのはこの馬!!》

 

マウレア(牝3)

前走:クイーンカップ(GⅢ)1人気5着

父:ディープインパクト

母父:Storm Cat

桜花賞出走に向けて賞金加算が絶対であった前走のクイーンカップで直線伸びきれずの5着に敗れたのは陣営にとっては誤算だったと思いますが、それでもレースの中で同馬自身の課題が見つけられたといった点では収穫のあった敗戦だと思います。実際にスローペースで流れた阪神ジュベナイルフィリーズでは前半やや追走に苦労する面を見せ、さらに直線2度進路が塞がって仕掛けが遅れる不利がありながらも僅差の3着まで追い込んできており、同レースの上位3頭の能力が高いこと自体は間違いない事実ではないでしょうか。今回上位人気2頭が休み明けでの出走であるのに対して1レース使っているのは有利と言えそうで、前走ハイペースを3番手で追走できたことからもペースが落ち着きそうな今回はもう少し楽にいいポジションが取れると思います。何よりも阪神1600m外回りはディープインパクト産駒にとって『庭』と言えるコースで、他の陣営と比べても背水の陣で臨む今回は同馬の逆転劇に期待してみたいと思います。