2018年2月18日(日) 東京競馬11レース
第35回 フェブラリーステークス(GⅠ) 東京ダ1600m
《フェブラリーステークス2018 追い切り後見解》
・ゴールドドリーム
栗東坂路にて藤懸騎手が騎乗して単走での最終追い切りで、終始抜群の手応えでラスト200mを切って軽く仕掛けられると真一文字に鋭く伸びて4F49.8-12.1の強烈なタイムで駆け抜けてのフィニッシュでした。最終追い切りで自己ベストタイムを更新してきたことからまさに絶好調といった状態で出走できるのは間違いなさそうで、大得意の舞台でこの調教の動きを加味すれば大崩れすることは正直考え辛いですね。
・テイエムジンソク
栗東Cウッドにて古川騎手が騎乗して単走での最終追い切りで、外ラチ一杯を回って終始馬なりの手応えながらフットワークの大きいダイナミックな走りで6F82.3-12.3のタイムでのフィニッシュでした。相変わらず見た感じはスピード感をそれほど感じさせませんが、1週前追い切りで好タイムを出していることから余力十分に本番を迎えることができるのは好材料と言っていいのではないでしょうか。
・ケイティブレイブ
栗東坂路にて福永騎手が騎乗して単走での追い切りで、ローテーションが詰まっていることもあって終始馬なりでの追い切りではありましたが4F51.6-12.5の好タイムを計時してのフィニッシュでした。他馬と比べてもかなり厳しいローテーションで走っていながら馬なりで好時計を出すことができるタフさは大きな武器で、思った以上に人気がない今回も好調をキープしている今の状態であれば怖い1頭と言えそうです。
・ノンコノユメ
美浦ウッドにて内田博騎手が騎乗して先行する他厩舎2頭の併せ馬を見ながらの単走での最終追い切りで、回転の速いピッチ走法でスピードに乗ったまま直線を向くとそのままスピードをキープしたまま真っすぐ伸びて、ラストは6F84.4-13.7のタイムでのフィニッシュでした。タイム自体は平凡ですが前走から間隔が詰まっており微調整程度の内容だっただけに問題なく、前走の勢いそのままに本番を迎えることができそうですね。
・サンライズノヴァ
栗東坂路にて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、ラスト2Fくらいから終始楽な手応えだった併走相手に対して一杯に追われながらしぶとく食い下がり、ラストは4F52.2-12.2のタイムでゴール前何とか併入に持ち込みました。ノンコノユメと同じく前走から間隔が詰まっていますがそれでも一杯に追ってきたのは好印象で、ギリギリ出走にこじつけた幸運を活かしての大駆けに期待したいところですね。
《フェブラリーステークス2018 追い切り後展望》
純粋に調教だけを見て1頭挙げるのであれば文句なしにゴールドドリームです。時計が出やすい藤懸騎手が騎乗していたのもありますが、絶好の手応えのまま全く馬体がブレることなく一直線に伸びた動きは真の一流馬の動きそのもので、その切れ味抜群の末脚が最大限活きる長い直線の東京コースはまさに絶好の舞台であることから今の状態で戦えるのであれば間違いなく好走してくれるのではないでしょうか。悲願のGⅠ初制覇を目指すテイエムジンソクも好調を感じさせる動きではありましたがゴールドドリームのそれと比べるとやや劣る面があるのは否めず、どちらか1頭を選択するのであればゴールドドリームの方を上位に取りたいところですね。
《フェブラリーステークス2018 最終予想オッズ》
①人気 7枠⑭番 ゴールドドリーム ムーア 57キロ 2.5倍
②人気 5枠⑩番 テイエムジンソク 古川 57キロ 2.7倍
③人気 8枠⑯番 サンライズノヴァ 戸崎 57キロ 6.2倍
④人気 6枠⑫番 ノンコノユメ 内田博 57キロ 8.4倍
⑤人気 1枠②番 ケイティブレイブ 福永 57キロ 11.9倍
⑥人気 3枠⑥番 インカンテーション 三浦 57キロ 17.3倍
⑦人気 2枠④番 アウォーディー 武豊 57キロ 24.4倍
⑧人気 8枠⑮番 ベストウォーリア ルメール 57キロ 25.9倍
⑨人気 3枠⑤番 サウンドトゥルー ミナリク 57キロ 39.0倍
⑩人気 7枠⑬番 レッツゴードンキ 幸 57キロ 49.7倍
《フェブラリーステークス2018 展開予想》
ハナを奪う可能性があるのはテイエムジンソク、ケイティブレイブ、ノボバカラの3頭のどれかではないでしょうか。おそらくテンのスピードが一番速いのはノボバカラで、続いてテイエムジンソク、ケイティブレイブの順だと思いますが、距離実績からできるだけスローに落としたいノボバカラとケイティブレイブに対して、スローペースで相手を待ち過ぎた結果2度取りこぼしているテイエムジンソクの古川騎手が同じミスを3回するとは考え辛く、GⅠの大舞台ですが前走に続いてテイエムジンソクが逃げる展開も十分にありそうですね。それらを見ながら先行するのはインカンテーション、アウォーディー、ロンドンタウン、ベストウォーリアといったところでしょうか。この中では昨年のフェブラリーステークス以外は東京ダート1600mで崩れておらず一昨年コパノリッキー相手に2着したインカンテーションと、芝・ダート含めて1600mに出走すること自体が初めてで意外な適性を秘めている可能性のあるアウォーディーは人気がなくても要注目の存在だと思います。中団待機から長い直線を使っての末脚勝負に賭けるのがゴールドドリーム、ノンコノユメ、サンライズノヴァ、サウンドトゥルー、キングズガード、レッツゴードンキといった可能性が高そうです。おそらくこの集団は『ゴールドドリーム=ムーア騎手』の仕掛けのタイミングに注目しながらのレースとなりそうですが、前にもテイエムジンソクという大きな目標が控えているだけに、前で引っ張る先行馬が少しでもペースを上げてくれることを祈るのみですね。ムーア騎手はほぼ間違いなく騎乗馬の脚を残さない乗り方をしてくるので、ゴールドドリーム自身はどんなペースでも対応してくる可能性は高そうですね。
同レースの展開予想をする上で非常に困難となってくるのがテイエムジンソクの存在ですね。前走は好スタートから迷いなくハナを奪って平均ペースで最後まで押し切る強い競馬でしたが、今回初コース&初距離&初の関東輸送といった『三重苦』を背負った状態でも迷いのない逃げを打てるのか、それとも番手に控えるのかで展開自体も大きく変わってきそうです。古川騎手がどれだけテイエムジンソクの能力を信じて自信を持った競馬ができるかが勝利のカギを握るのは間違いないでしょう。持ったまま4コーナーを回ってくる父クロフネを彷彿とさせるレース内容から個人的も好きな1頭だけに、今回はとにかく公開の残らない競馬をしてほしいと思います。
《フェブラリーステークス2018 最終1着予想》
ララベル(牝6)
前走:TCK女王盃(JpnⅢ)3人気4着
父:ゴールドアリュール
母父:ティンバーカントリー
正直この馬を本命に挙げている時点でかなり無理筋なことは分かっていますが、一応自分なりの根拠があっての本命評価なのでご了承ください。まず今年の出走メンバーを見て思ったのが人気順や騎乗している騎手が14年と非常に類似している点です。1番人気が外国人騎手の騎乗したチャンピオンズカップ勝ち馬(14年ベルシャザール、18年ゴールドドリーム)、2番人気がやや地味めの騎手(失礼)が騎乗するチャンピオンズカップ好走→前哨戦勝利馬(14年ホッコータルマエ、18年テイエムジンソク)、そして14年に16番人気で勝利したコパノリッキーの血統が今回本命に挙げた同馬と同じゴールドアリュール×ティンバーカントリーといったところまで類似しており、ここまで偶然が重なると歴史が繰り返すのを期待してみたくなっても不思議ではないでしょう。レースこそ違いますが同馬と同じく14年にJBCレディースクラシックを勝利したサンビスタが15年にチャンピオンズカップを12番人気で勝利していることからも、馬場適性や相手関係などが上手く噛み合えば牝馬でも強豪牡馬相手に一泡吹かせることは十分可能だと思います。同馬自身もこのレースを最後に繁殖入りが決まっており、おそらく悔いのない仕上げで臨んでくるのは間違いないでしょう。せっかく穴を狙うのであれば中途半端ではなく誰もが予想しないような大波乱を期待して同馬の大激走に期待してみたいと思います。