【ユニコーンステークス2018】出走予定馬分析『地方交流重賞の女王』ミラクルレジェンドから受け継いだ高いダート適性が重賞の舞台で覚醒する!?

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2018年6月17日(日) 東京競馬11レース

第23回 ユニコーンステークス(G3) ダ1600m

 

《ユニコーンステークス2018 レース展望》

 

フェブラリーステークスと同じ東京ダート1600mであるということもあって、勝ち馬が後のフェブラリーステークスで好走することも多いユニコーンステークスですが、近年はよりその傾向が強くなってきている印象です。近5年だけ見ても、15年勝ち馬ノンコノユメが18年フェブラリーステークス勝利、16年勝ち馬ゴールドドリームが17年フェブラリーステークス1着、18年2着と結果を残しており、さらに13年1着ベストウォーリアが15年フェブラリーステークス3着、17年2着に好走しており、さらに同年3着サウンドトゥルーが16年チャンピオンズカップ勝利と、次々に活躍馬を輩出している『出世レース』と断言しても問題ないと思います。元々東京ダート1600mはGⅠが行われる本格派コースということもあって非常にタフなコースと言われており、過去の好走馬から1800mのGⅠであるチャンピオンズカップの好走を多数輩出しているといた事実からも1600mがギリギリといったタイプにはなかなか厳しいコースであるのも間違いなく、各馬の距離実績といったものにも注意しておく必要がありそうですね。今年の出走メンバーもなかなかレベルの高いメンバーが揃った印象で、前走の伏龍ステークスで初めての敗北を喫しましたが昨年のJpnⅠ全日本2歳優駿を勝利しているルヴァンスレーヴを筆頭に、ダートに変わって2戦2勝と全く底を見せていないレピアーウィットホウショウナウ、さらにそれぞれオープン特別の青竜ステークスと端午ステークスを勝利しているグリムバイラ、さらにはドバイ帰りのルッジェーロなど、イメージとしては『レベルの高い混戦模様』といった感じだと思います。来年のフェブラリーステークスや秋以降の古馬との戦いも見据えた上で、新しいスター候補の誕生に期待してレースに注目して見たいところですね。

 

《ユニコーンステークス2018 予想オッズ》

 

①人気 ルヴァンスレーヴ  2.4倍

②人気 グレートタイム   4.1倍

③人気 グリム       5.1倍

④人気 ハーベストムーン  7.8倍

 

《ユニコーンステークス2018 出走予定馬分析》

 

ルヴァンスレーヴ(牡3)

 

2歳時には完成度の高さに加えてその卓越したレースセンスを武器に無敗の3連勝で全日本2歳優駿を制し、世代トップクラスの能力を証明しましたが、前走の伏龍ステークスではプラス10キロの影響もあってか直線でやや反応の鈍い面が出て仕掛けが遅れ、ドンフォルティスに雪辱を許しての2着で初めての敗戦を喫しました。今回の舞台である東京ダート1600mはプラタナス賞で勝利しており、コース適性に関しては問題ないでしょう。血統的にも今回のコースを得意とするシンボリクリスエス産駒であるのも心強く、前走からの上積みも期待できそうだけに不利なく走れば好勝負になるのは間違いないと思います。

 

レピアーウィット(牡3)

デビューから3戦は芝の1400~1600mを使って順に2、2、4着と決して悪くない走りを見せていましたが、ダートに変わった初戦の未勝利戦で逃げて5馬身差の圧勝を飾ると、続く500万条件戦では一転して後方からの競馬となりましたがメンバー中最速の上がりを使って楽に抜け出しての完勝でダートで無傷の2連勝を飾りました。これまでの5戦中4戦が東京コースでのレースだけに、コース相性に関しては申し分ない舞台と言えるでしょう。また、これまで芝も含めて逃げ・先行・追込みと様々なレースを経験して対応できているレースセンスの高さも今回のメンバーにおいては大きな武器になりそうな印象です。これまでの2勝が共に1400mだけに今回は200mの距離延長が課題となりそうですが、それを上回る能力を発揮できればアッサリもある1頭だと思います。

 

コマビショウ(牡3)

 

伏龍ステークスでは今回も上位人気が確実なルヴァンスレーヴや、そのルヴァンスレーヴに勝利したドンフォルティス相手に互角のレースを見せてその能力の高さを証明しましたが、鳳雛ステークスではスローな流れを3番手で運びながら4コーナーで前が壁になってポジションを下げた上に仕掛けが遅れて、直線盛り返して伸びたものの3着が精一杯といった不完全燃焼の内容でした。前走負けたハーベストムーンにはくすのき賞で完勝しており、その能力の高さは近2走の内容から見ても疑う余地なく高いものがあるのは確実でしょう。先行して直線しっかり伸びる安定したレース内容も好印象で、1800mでの距離実績があることからスタミナが問われる東京ダート1600mのコースにも十分対応可能でしょう。今回左回りとコーナー2回のコース形態の適性面の克服が課題となりそうですが、前走の敗戦で人気が落ちるようなら面白い1頭ではないでしょうか。

 

グリム(牡3)

前走の青竜ステークスでは好スタートを切ると淀みない流れを外枠から積極的に先行し、直線で早めに抜け出すと後ろから伸びてくるヒヤシンスステークスを3連勝で制したスマハマとの一騎打ちを制して連勝でのオープン特別初勝利を飾りました。これまで1400mまでに好成績が集中していましたが、前走でスタミナが問われる東京ダート1600mを先行して押し切ったことからスタミナ面も十分なのは証明済みで、短距離でも楽に先行できるスピードも今回のメンバーでは有利と言えそうです。2走前では評判馬コパノキッキング、前走でも世代トップクラスであるスマハマに完勝しており潜在能力が上位なのも間違いなく、強敵が回避した今回は重賞初制覇を飾る可能性も十分あると見ていいのではないでしょうか。

 

《現時点での予想》

 

グレートタイム(牡3)

前走の鳳雛ステークスでは少頭数の超スローペースで流れる中を道中後方2番手からの競馬となりましたが、3コーナー過ぎから一気にマクって押し上げていくと直線も長くいい脚を使って伸びましたが、最後は道中ラチ沿いを逃げるロスのない競馬をしたハーベストムーンにクビ差届かずの2着惜敗でした。前走の内容だけ見ればどちらの方が強い競馬をしたかは一目瞭然で、プラス12キロの余裕残しの馬体であったことから今回の上積みが十分期待できるでしょう。血統的にも父がダート適性の高い産駒が多いキングカメハメハに母が地方交流重賞7勝を上げたミラクルレジェンドと今後の伸びしろを十分に感じさせる血統背景で、これまで1800mで連対率100%であることからもスタミナが問われる流れとなっても十分対応可能だと思います。2走前の今回と同じ舞台のヒヤシンスステークスで4着完敗しているだけにコース適性に若干の不安が残るのは事実ですが、スムーズに流れに乗ることができれば十分勝ち負けになる能力の持ち主であるのは間違いないでしょう。