【中山牝馬ステークス2018】予想オッズ/レース展望/出走予定馬分析/1着予想/有終のラストランで中山の急坂をその白い馬体が躍動する!?

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2018年3月10日(土) 中山競馬11レース

第36回 中山牝馬ステークス(GⅢ) 中山芝1800m

 

《中山牝馬ステークス2018レース展望》

 

古馬牝馬にとって繁殖入り前に行われる最後の牝馬限定重賞であり、さらにはサンデーレーシングや社台レースホースなどを代表とする『クラブ馬』の規定で牝馬は6歳春で引退することが決められていることもあって多くの牝馬にとって引退レースとなることが多い中山牝馬ステークスですが、桜花賞馬キストゥヘヴンが横山典騎手を背に2着ピンクカメオとGⅠ馬ワンツー決着を決めた09年や、クラブ馬ながら7歳春まで現役を続けたマイネサマンサが蛯名騎手を背に引退レースで道中の不利を物ともせずに最内枠からの直線一気を決めた07年はレース後に祝福の拍手が自然と沸き起こったように、こういった感動の場面に立ち会えるのも競馬の大きな魅力の一つと言えるのではないでしょうか。2週前にも定年前の最後の重賞出走となった福島信厩舎のダイアナヘイローが武豊騎手を背に前走シルクロードステークス1人気最下位16着から巻き返して勝利し有終の美を飾ったのが記憶にも新しいだけに、今年もこのレースを最後に引退を表明している馬には要注目と言えそうですね。個人的には今年の該当馬である の応援馬券(単勝+複勝)を買って、あわよくばお互いに幸せな結末になるのを期待して(笑)レースに注目してみたいと思います。

 

《中山牝馬ステークス2018予想オッズ》

 

①人気 フロンテアクイーン  3.7倍

②人気 トーセンビクトリー  4.2倍

③人気 マキシマムドパリ   4.5倍

④人気 ワンブレスアウェイ  5.4倍

⑤人気 カワキタエンカ    8.2倍

⑥人気 ゲッカコウ      10.7倍

⑦人気 エテルナミノル    14.4倍

⑧人気 レイホーロマンス   25.5倍

⑨人気 エンジェルフェイス  27.3倍

⑩人気 キンショーユキヒメ  42.1倍

 

《中山牝馬ステークス2018出走予定馬分析》

 

① エテルナミノル(牝5)

騎手:四位 調教師:本田(栗東)

主な勝鞍:愛知杯(GⅢ)

昨年は夏に1600万条件への降級がありましたが、重賞レースを計6戦してその内3戦(阪神牝馬ステークス、クイーンステークス、ターコイズステークス)で掲示板に載ったように強い相手に揉まれつつ徐々に力をつけていくと、年明け初戦となった愛知杯では6番人気と低評価だったものの平均ペースを先行して直線に入って早々に立つ強気の競馬で押し切り重賞初制覇を達成しました。他に掲示板に載った馬が全て中団より後方から進んだことを考えれば、着順以上に強い競馬だったのは間違いないと言えるでしょう。左回りで2戦2勝の成績から本質的には左回り向きの方が得意な印象で、今回は右回りコースへの対応力が課題となりそうです。また3戦して全て馬券圏外の中山コースとの相性も気になりますが、全てOP以上のレースながら最大で0.5差しか負けておらず、地力が強化された今なら克服しても不思議ないでしょう。これまで1番人気になったのが1戦だけと好走しても人気になりにくいタイプだけに、前走がフロック視されるようなら積極的に買いたい1頭ですね。

 

② マキシマムドパリ(牝6)

騎手:藤岡佑 調教師:松元茂(栗東)

主な勝鞍:マーメイドステークス(GⅢ)

愛知杯(GⅢ)

昨年の愛知杯では重賞未勝利の身で混戦模様ながら1番人気に支持され、スローペースで先行した馬が上位を独占する中ただ1頭後方から上がり最速で鋭く伸びて悲願の重賞初制覇を達成しました。その後マーメイドステークスでは先行押し切りで重賞2勝目を挙げ、秋シーズンもGⅠエリザベス女王杯で僅差の4着、牡馬相手の中日新聞杯5着、そして連覇を狙った前走の愛知杯でもトップハンデ56キロを背負って3着まで押し上げ、牝馬限定重賞であれば能力上位であることを証明しました。昨年の大阪城ステークスやクイーンステークスなど時に人気で原因不明の凡走がありますが、先行する競馬ができた時は概ね好走していることから今回も展開一つで十分好走可能でしょう。今回の中山牝馬ステークスが引退レースとなるため陣営としても目一杯に仕上げてくる可能性が高く、ここで有終の美を飾っても全く不思議ない存在だと思います。

 

③ トーセンビクトリー(牝6)

騎手:田辺 調教師:角居(栗東)

主な勝鞍:中山牝馬ステークス(GⅢ)

クイーンステークス(GⅢ)2着

昨年の中山牝馬ステークスでは前走のオープン特別を1人気8着と凡走していたこともあって5番人気とやや人気を落としていましたが、道中ロスなく好位のインを進んで直線も狭い馬群を縫うように伸びる武豊騎手の好騎乗もあってマジックタイムの猛追を退けて重賞初制覇を飾りました。近2走は牡馬相手の重賞に果敢に挑戦し、前走のアメリカジョッキークラブカップではスローペースながら馬群が縦長になる特殊な展開でしたが、4コーナーで積極的に動いていき5着と好走したように能力があるのは間違いないでしょう。上位人気で何度も掲示板外に敗退しているようにやや淡白でムラのあるタイプですが、その次走でアッサリ巻き返すことも多いだけに人気がないときは常に注意が必要と言えるでしょう。昨年同レースを勝利しているように中山コースに適性があるのは明らかで、今回は福永騎手へと乗り変わりになりますが過去重賞に2戦騎乗してどちらも好走しているように相性もよさそうで、馬自身が気分良く走れば連覇達成の可能性は十分あると思います。

 

④ フロンテアクイーン(牝5)

騎手:北村宏 調教師:国枝(美浦)

主な勝鞍:ターコイズステークス(GⅢ)2着

福島牝馬ステークス(GⅢ)2着

クイーンカップ(GⅢ)2着

3歳時にクイーンカップでメジャーエンブレム相手の2着や、昨年も福島牝馬ステークスとターコイズステークスで2着があるようにいつ重賞を勝ってもいい能力があるのは間違いないですが、その反面相手関係が弱くなっても詰めが甘い弱点も内包しており、昨夏~秋にかけて1600万条件特別で勝ちきれなかったのがその証明だと思います。ただ、福島牝馬ステークスでは後方から差す競馬で好走しており、逆にターコイズステークスでは先行する競馬で最後まで粘っているように展開に左右されない自在性を身に付けているのは混戦の牝馬重賞においては大きな武器になると思います。中山コースは複勝率70%以上と得意にしており、1800mの距離も昨年の中山牝馬ステークスを除けば連対率100%で、そのレースも勝ち馬から0.3差8着と考えれば同馬にとってはベスト条件と言ってもいいかもしれません。年明けの中山記念と愛知杯の2レースを回避してここまでじっくり調整しただけに体調も申し分なさそうで、休み明けが嫌われて人気を落とすようなら積極的に買っていきたい存在です。

 

《レース展望から見る今年の中山牝馬ステークスを勝つのはこの馬!!》

 

マキシマムドパリ(牝6)

前走:愛知杯(GⅢ)1人気3着

父:キングカメハメハ

母父:サンデーサイレンス

個人的に馬券購入の際に『感情』を入れないようにしているのですが、今回ばかりは『この馬が勝つ』というよりは『この馬に駆ってほしい!』という願望込みで同馬を本命にしたいと思います。前走の愛知杯はトップハンデに加えて後方からの競馬となり3着まででしたが、本質的に先行してしぶとく粘る競馬が得意なタイプだけに3歳以来の中山コースとなりますが適性は高いのではないかと思います。先行した時のしぶとさは錚々たるメンバーが集まった昨年のエリザベス女王杯4着の実績で証明済みで、今年に入って好調をキープしている藤岡佑騎手と手が合っているのも好材料と言えるでしょう。今回は軽ハンデの他馬との兼ね合いが好走への最大のカギとなりそうですが、ここが引退レースとなるだけに積極的な競馬をしてくる可能性はかなり高そうで、4コーナー早め先頭くらいの競馬ができれば十分押し切れると信じて頭から狙ってみたいと思います。