【京都記念2018】予想オッズ/レース展望/出走予定馬分析/1着予想/現役最強の座を証明するためにも、ここはあくまで『通過点』!?

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2018年2月11日(祝) 京都競馬11レース

第111回 京都記念(GⅡ) 京都芝2200m

 

《京都記念2018 レース展望》

 

以前はドバイミーティングを目指す有力馬の始動戦として使われることが多かった同レースですが、昨年大阪杯がGⅠに昇格したことでその前哨戦としての意味合いが強くなったことからも、これからは例年以上に有力馬の参戦が多くなってきそうな印象です。ただ、これまで出走してきたGⅠ級の馬が全て勝利を挙げてきたかと言われれば決してそうではなく、近10年で同レースを制したGⅠ馬が10年ブエナビスタと昨年のサトノクラウンの2頭しかいない反面、10年ドリームジャーニー(3着)や14年ジェンティルドンナ(6着)、15年キズナ(3着)とハープスター(5着)、そして昨年のマカヒキ(4着)といったような錚々たる顔ぶれの名馬たちが人気を集めながら敗れていることからも、京都記念で人気に応えて勝利することがいかに難しいことであるかが理解できるのではないでしょうか。冬場で馬体が絞りにくいことに加えて大目標が次であることから調整自体非常に難しい面があるため、たとえ圧倒的人気を集めているGⅠ実績馬であっても過信し過ぎるのは危険かもしれませんね。今年も昨年の最優秀3歳馬であるレイデオロに加えて皐月賞馬アルアイン、そしてエリザベス女王杯馬モズカッチャンに秋華賞馬ディアドラと4頭のGⅠ馬が参戦し、非常にレベルの高い戦いが期待できそうです。特に次走ドバイシーマクラシックを見据えるレイデオロにとっては今年1年の活躍を占う意味でも重要なレースとなるのは間違いなく、現役最強馬候補として順調な滑り出しを見せてほしいところですね。

 

《京都記念2018 予想オッズ》

①人気 レイデオロ     1.9倍

②人気 モズカッチャン   3.3倍

③人気 アルアイン     4.9倍

④人気 クロコスミア    11.2倍

⑤人気 ディアドラ     12.3倍

⑥人気 ミッキーロケット  14.6倍

⑦人気 クリンチャー    15.9倍

⑧人気 ケントオー     201.7倍

⑨人気 プリメラアスール  345.7倍

⑩人気 アクションスター  806.6倍

 

《京都記念2018 出走予定馬分析》

 

① レイデオロ(牡4)

騎手:バルジュー 調教師:藤沢和(美浦)

主な勝鞍:日本ダービー(GⅠ)

     神戸新聞杯(GⅡ)

     ホープフルS(GⅡ)

日本ダービーを向こう正面から一気に動く競馬で快勝し、神戸新聞杯では後の菊花賞馬キセキを完封したように世代トップの能力は既に証明済みでしたが、前走のジャパンカップではスタートで出遅れ直線は外を回らされる厳しいレースになりながら直線しっかり伸びてゴール前キタサンブラックを交わして2着となったように、古馬も含めてもトップクラスの能力があることを自らの走りで証明しました。4ヶ月振りのぶっつけ本番だった皐月賞以外は全く崩れておらず、ペースに合わせて動ける自在性も含めて総合的に能力が非常に高いのは誰が見ても明らかでしょう。スローペースであれば先行し、流れが速ければ後方からの競馬ができるようにペースに合わせて自由に動ける自在性のある脚質は同馬の持つ非常に大きな才能で、元々完成度の高い馬ではありますが大事に使われてきたことから上積みも十分あるのではないでしょうか。神戸新聞杯で関西圏への輸送も克服しており、ルメール騎手の騎乗停止によるバルジュー騎手との初コンビと特殊な流れになりやすい初の『非根幹距離』にさえ戸惑わなければ間違いなく勝ち負けだと思います。

 

② アルアイン(牡4)

騎手:川田 調教師:池江(栗東)

主な勝鞍:皐月賞(GⅠ)

     毎日杯(GⅢ)

高速馬場で道中淀みなく流れた皐月賞では4コーナーで手応えが悪くなりポジションを下げる場面がありましたが、坂の手前で馬群を割って盛り返すように伸びてくると坂を上ってからはペルシアンナイトとの叩き合いを制してクラシック第1弾を制しました。秋のセントライト記念ではプラス10キロもあってミッキースワローに差し切られての2着、菊花賞では本質的に距離が長いのに加えて歴史的重馬場の影響もあって直線失速しての7着と一息の競馬が続いていますが能力負けでないのは明らかなだけに、距離短縮となる今回巻き返しは十分可能でしょう。一瞬の鋭い末脚は欠くものの大型馬で非常にパワーがあるタイプだけに、今の非常に重たくなってきている京都コースはプラスに働くでしょう。非根幹距離では重賞を2戦して連対率100%であるのもプラスで、先行させる競馬においては定評のある川田騎手とも相性がよさそうだけに、レイデオロがおそらく100%の仕上げではない今回展開利を活かせば十分好勝負になってもおかしくない存在でしょう。

 

③ モズカッチャン(牝4)

騎手:M.デムーロ

調教師:鮫島(栗東)

主な勝鞍:エリザベス女王杯(GⅠ)

     フローラS(GⅡ)

昨年の春先は和田騎手が騎乗して3連勝でフローラSを制すると、勢いそのままに挑んだオークスではロスのないコース取りで唯一ソウルスターリングに食い下がって2着に好走しGⅠ級の能力を証明すると、M.デムーロ騎手に乗り替わった秋シーズンでは秋華賞で早め先頭の競馬で3着に好走すると、続く古馬相手のエリザベス女王杯では絶妙のタイミングで仕掛けた騎手の好騎乗もあってゴール前逃げたクロコスミアをクビ差捉えて悲願のGⅠ初制覇を達成しました。ハービンジャー産駒らしく一瞬の切れには欠けるものの非常に長くいい脚が使えることからも、京都外回りの2200mに対する適性は今回のメンバーの中でも一番大きいと思います。今回の出走馬で同コースの勝利経験があるのは同馬のみで既にコース実績を証明済みなのも有利で、本質的に叩き良化型だけに休み明け初戦なのは気になりますが牡馬相手でも好勝負できるだけの能力は持っているのではないでしょうか。

 

④ ディアドラ(牝4)

騎手:福永 調教師:橋田(栗東)

主な勝鞍:秋華賞(GⅠ)

     紫苑S(GⅢ)

3歳春までは桜花賞6着、オークス4着と好走はするものの勝ち負けまでは加われない伏兵候補の1頭でしたが、休養を挟んで馬体に身が入った夏の札幌で復帰し1000万特別戦で古馬相手に勝利を挙げると続く紫苑Sも連勝して重賞初制覇を飾り、秋華賞では重馬場に加えてハイペースという厳しい流れにもしっかり対応して、早め先頭で先に抜け出していたモズカッチャンを捉えるとリスグラシューの追い上げも退けて3連勝でGⅠ初制覇を飾りました。続くエリザベス女王杯では前半からまったく付いていけずに12着と大敗しましたが、これは連戦の疲れが出た可能性が非常に高く度外視していい結果だと思います。モズカッチャンとは3戦して1勝2敗と負け越していますが秋華賞では先着しており、能力的にここで足りないということはないと思います。どちらかと言えば内回りの厳しい流れが向いているタイプで、外回りの2200mはエリザベス女王杯で惨敗している点からも適性面で不安が残りますが、レイデオロやアルアインが先行して前掛かりの厳しい流れになるようであれば巻き返す可能性は十分考えられるのではないでしょうか。

 

《今年の京都記念を勝つのはこの馬!!》

 

レイデオロ(牡4)

前走:ジャパンカップ(GⅠ)2人気2着

父:キングカメハメハ

母父:サンデーサイレンス

日本ダービーを向こう正面から一気のマクリで勝利し、神戸新聞杯では一転して先行策で危なげない完勝を見せるなど同世代においては間違いなく最も上位に属する存在でしたが、前走のジャパンカップの走りで古馬を含めてもトップクラスであることを証明しました。そのジャパンカップではスタートで若干遅れたことで後方寄りの位置取りになり、道中前をカットされる不利を受ける面がありながらも怯むことなく追走し、ゴール前で勝ったシュヴァルグランには届かなかったもののキタサンブラックを交わして2着に上がったのが何よりの証拠で、キタサンブラックが作った淀みない流れで4着以下が4馬身離れたことも上位3頭が抜けて強かったということの証明だと思います。ペースに合わせて前からでも後ろからでも競馬ができる自在性は大きな武器で、有馬記念を早々に回避して早くからここを目標に仕上げてきたことからも体調面での不安は全くないと思います。非常に落ち着いた気性面からも今回主戦のルメール騎手からバルジュー騎手に乗り替わるのもそれほど大きな影響はなさそうで、シュヴァルグランと並ぶ現役最強馬候補としてここは盤石の強さを見せて圧勝してくれると思います。