【京都記念2018】過去データから見る1着予想/ハービンジャーの非根幹距離適性×M.デムーロマジックでレイデオロを追い詰めるのはアノ馬!?

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2018年2月11日(祝) 京都競馬11レース

第111回 京都記念(GⅡ) 京都芝2200m

 

この1~2週間日本列島に近年でも強烈な寒波が襲来していることもあって馬場が非常に乾きにくくなっており、先週の結果を見ても京都コースも例年以上にパワーが求められる馬場に変貌している印象が強いです。ただ、馬場が荒れているからと言って内が不利かというと決してそうではなく、道中コースロスなく走って直線外に出すといった器用な競馬ができる馬の好走が目立ったことからも、後方一辺倒の馬ではなくある程度先行できる脚を持っている馬がいれば評価を上げておく必要がありそうですね。

 

《過去の京都記念好走馬 チェックポイント》

 

① 『前走GⅠ組』が圧倒的に強く、特に『前走古馬GⅠ組』は盤石の安定感!

近年はドバイを目標にする馬が国内での一叩きとして参戦することが多くなり、また昨年2000mの大阪杯がGⅠに昇格したこともあってそこを目標とする有力馬の参戦も増えてくる可能性が高く、年々出走馬のレベルが上がっているのが京都記念です。当然ながら前走OP特別やGⅢ・GⅡを走っている馬よりGⅠを使っている馬の方が相対的にメンバーレベルが高く、近5年で14、16、17年に前走GⅠ出走馬が馬券圏内を独占したことからもその傾向が見て取れると思います。その中でも特に好成績を残しているのが『前走古馬GⅠ出走馬』で、過去5年で複勝率が60%近い優秀な数字を残しており、14年6人気1着デスペラード、16年6人気1着サトノクラウン、17年5人気2着スマートレイアーなど人気薄での好走も目立ち複勝回収率の面で見ても180%を越えることからも、着順に関わらず前走GⅠを使っている馬は高評価しておく必要がありそうですね。

 

今年の出走予定馬を見てみると、前走古馬GⅠを使っているのはレイデオロ(ジャパンカップ)、モズカッチャンディアドラ、クロコスミア(全てエリザベス女王杯)の4頭で、3歳GⅠも含めればアルアインクリンチャー(菊花賞)も該当することから上位人気が予想される有力馬にとっては頼りになるデータと言えそうですね。

 

② 最終週の荒れ馬場の影響で『長距離重賞好走実績』のある馬が好成績

先週のきさらぎ賞の結果を見ても1~2着を1800m以上の距離で勝利経験のある3頭の内2頭が占めたように、開催が進むにつれてスタミナ色が強くなっている京都コースの芝状態ですが、連続開催の最終週に行われる京都記念はスタミナ色が強く問われる非常にタフなレースになる傾向があります。そこで重要になってくるのが長めの距離で行われる重賞での好走実績で、過去に『2400m以上の重賞での3着以内実績』がある馬は近5年で複勝率が40%近い好成績を残しており、13年6人気1着トーセンラー、14年6人気1着デスペラード、16年6人気1着サトノクラウンなど人気薄での激走もあって複勝回収率も130%近い優秀な数字を残していることからも、注目しておいて損はないと思います。ただ、ここで注意しておくべきなのが前走日経新春杯で好走してここへ臨んできた馬の存在です。スローの瞬発力勝負になりやすい日経新春杯からタフでスタミナ勝負になりやすい京都記念と適性が全く異なることで当然ながら成績も繋がりにくい部分があり、16年日経新春杯勝ち馬レーヴミストラルが1人気12着、17年勝ち馬ミッキーロケットが2人気4着と人気を裏切っていることからもデータ的には軽視の方向でいいのではないでしょうか。

 

今年の出走予定馬で上記条件に当てはまる馬はレイデオロ、モズカッチャン、クリンチャー、ミッキーロケットの4頭と意外に多くなく、人気が予想されるアルアインディアドラにとっては馬場が重くなればなるほどスタミナ面で不利になるのは間違いなさそうですね。

 

③ 人気薄も含めて『外枠』に旨味アリ!?

京都外回りコースで行われスタート後もある程度コーナーまでの距離があることから基本的に枠順の有利・不利がないとされる京都2200mのコースですが、過去の京都記念の結果を見てみると明らかと言っていいほど『外枠有利』の傾向が見られます。これには連続開催で内の方から馬場が荒れてくることで比較的馬場状態がいい外目のコースを通れるといったメリットが大きいこともありますが、何よりも大きいのは外々を伸び伸び走れることで『不利を受けにくい』ことにあるのではないでしょうか。過去10年の結果を見ても7~8枠を引いた上位人気馬は09年1人気2着サクラメガワンダー、10年1人気1着ブエナビスタ、3人気2着ジャガーメイル、11年2人気3着、12年3人気3着ヒルノダムール、13年2人気3着ショウナンマイティ、14年2人気2着トーセンラーとかなりの高確率で好走しており、人気薄で見ても09年11人気3着ヴィクトリー、13年6人気1着トーセンラー、14年6人気1着デスペラード気分良く先行できることでの激走が多いので注目しておくべきポイントと言えるでしょう。

 

今年も登録段階で10頭と少頭数でレースが行われるのは間違いないですが、その中でも外枠を引いた馬は相対的に評価をアップしておくべきではないでしょうか。

 

《データから見る今年の京都記念を勝つのはこの馬!!》

 

モズカッチャン(牝4)

前走:エリザベス女王杯(GⅠ)5人気1着

父:ハービンジャー

母父:キングカメハメハ

前走のエリザベス女王杯では好スタートから実質ペースをコントロールしていた2着クロコスミアの動きに惑わされることなく先行集団のインで折り合ってしっかり脚を溜め、直線に入って前が開くと瞬間的には加速しなかったもののM.デムーロ騎手の激しいアクションに応えてジワジワ脚を伸ばして前との差を詰め、ゴール直前で逃げるクロコスミアを捉えると外から急追するミッキークイーンも抑えきってGⅠ初制覇を達成しました。いかにもハービンジャー産駒らしく追ってから非常に長くいい脚が使えるのは同馬の最大の武器で、瞬間的な加速力が求められにくい2200mの非根幹距離も同馬にとっては間違いなくプラスだと思います。京都コースでは3戦してすべて馬券圏内に入っているように相性も良く、前走同じコースで勝利しているのも他馬と比べて明らかに有利だと思います。ペースに合わせて折り合いを欠くことなく積極的に動いてくるM.デムーロ騎手が騎乗するのも大きな魅力で、レイデオロとの3キロの斤量差を活かせば逆転があっても驚けないと思います。