【宝塚記念2018/出走予定馬分析】大混戦模様で頼りになるのはディープインパクトの血&抜群の『叩き2戦目好走実績』!?

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2018年6月24日(日) 阪神競馬11レース

第59回 宝塚記念(G1) 阪神芝2200m

 

《宝塚記念2018/レース展望》

昨年大阪杯→天皇賞・春と連勝し、『春の古馬三冠』を狙って単勝1.4倍の圧倒的1番人気に支持されたキタサンブラックが直線で全く抵抗できず9着に惨敗したように、梅雨時期に加えて気温が急激に高くなるこの時期の宝塚記念は毎年のようにタフなレースとなる傾向が強いです。過去10年の結果を見ても1番人気馬がそれなりに高い好走率を誇っている一方で、09年と13年以外は毎年のように6番人気以下の馬が馬券圏内に激走して波乱を演出しているように、雨の影響で馬場が荒れやすいことからも『スピード』や『直線の切れ味』といったものよりも、『スタミナ』や『重馬場を苦にしないパワー』といったような泥臭い能力が求められやすいのもこういった波乱が起こりやすい要因となっているのかもしれません。今年も一昨年の最優秀3歳馬サトノダイヤモンドに昨年の覇者サトノクラウン、さらには昨年と今年のドバイターフで1、2着の海外GⅠ勝ち馬ヴィブロスに昨年の菊花賞馬キセキとGⅠ馬が4頭登録していますが、ヴィブロス以外の3頭は近2走以内に連対がないように本調子にあると言い切れない面があり、さらに勢いのある伏兵馬がいるかと言えば前走重賞を勝利している馬がいないことから決してそうとも言い切れず、正直なところ近年の中ではややレベルが低いメンバー構成になった印象が強いです。それだけに馬券的な面白さは増したと言ってもよさそうで、さらに今年は21年振りに外国馬ワーザーが参戦してきたことでさらに予想が困難なものになったのは間違いないでしょう。実績馬の復活か、悲願の初GⅠ制覇か、それとも外国馬によるGⅠ勝利が見られるのか、レース前の盛り上がりとしてはイマイチかもしれませんが、それを覆して見せるような激しいレースを期待して予想に臨みたいところですね。

 

《宝塚記念2018/予想オッズ》

 

①人気 サトノダイヤモンド  4.1倍

②人気 キセキ        5.2倍

③人気 ヴィブロス      5.3倍

③人気 ダンビュライト    6.7倍

⑤人気 パフォーマプロミス  8.0倍

⑥人気 サトノクラウン    8.9倍

 

《宝塚記念2018/出走予定馬分析》

 

🐎サトノダイヤモンド(牡5)

騎手:ルメール

調教師:池江(栗東)

 

前走の大阪杯では好スタートから積極的に先行し、道中は好位のインを追走する形になりましたが外から一気にスワーヴリチャードが動いたところで前が壁になって完全に仕掛けが遅れた不利はあったものの、直線外に出してから全くと言っていいほど伸びを欠いて本来の能力を考えれば信じられない7着完敗でした。昨年秋のフランス遠征以降完全にリズムを欠いた内容での連敗が続いており、調教でも本来の動きがまだ戻り切っていないのは大きな不安材料と言えるでしょう。ただ、今回4戦中3勝を上げる阪神コースに戻るのは好材料と言えそうで、近走はエンジンの掛かりがやや遅い面が目立つだけに距離が200mでも伸びるのはプラスになると思います。さらに今回は乗り慣れたルメール騎手に戻るのも大きく、ファン投票1位の期待に応えての復活の走りに期待したいところです。

 

🐎ヴィブロス(牝5)

騎手:福永

調教師:友道(栗東)

 

中山記念8着を叩いて連覇を狙って出走した前走のドバイターフではC.デムーロ騎手が騎乗し、道中ほぼ最後方に近い位置を追走しながら直線を向いて大外に持ち出すと鋭い伸びを見せて前を猛追し、完全に抜け出していたベンバトルには完敗だったものの日本馬3頭による争いをキッチリ制しての2着でした。昨年のドバイターフと府中牝馬ステークスを稍重馬場で好走しているように、パンパンの良馬場よりは多少パワーのいる馬場の方が向いているだけに、毎年パワー勝負になりやすい宝塚記念の馬場状態はプラスに働きそうです。ただ、これまでの好走が1800~2000mに集中しており、昨年2200mのエリザベス女王杯で1番人気5着に敗れていることから本質的にはやや距離が長い可能性があるのも事実だと思います。今回久々に福永騎手とのコンビ復活となりますが、同騎手とは秋華賞勝ちも含めて3戦して2勝2着1回とほぼパーフェクトな成績を残しているのは追い風と言えそうで、牝馬の好走馬目立つ近年の傾向も考えれば有力候補の1頭であるのは間違いないでしょう。

 

🐎サトノクラウン(牡6)

騎手:石橋脩

調教師:堀(美浦)

昨年の宝塚記念ではキタサンブラックを並ぶ間もなく差し切って国内GⅠ初制覇を達成し、続く天皇賞・秋でも不良馬場を物ともせず最後までキタサンブラックに食い下がって非常に強い内容での2着でしたが、その後はGⅠを3戦して掲示板にも載れない大敗が続いていますが、元々古馬になってからは大敗からでもアッサリ巻き返すようなタイプでもあるだけにそれほど心配ないかもしれません。昨年は大阪杯からの休み明けで今年はドバイシーマクラシック以来のレースとなりますが、休み明けで3勝を上げているようにいきなり動けるタイプだけに問題ないでしょう。稍重馬場以上で6戦4勝2着1回と力のいる馬場に滅法強く、海外の香港ヴァーズでも勝利しているように長距離輸送に強いのも今回の舞台においてはプラスと言えるでしょう。石橋脩騎手とは今回初コンビとなりますが調教では何度も乗っているだけにそれほど大きなマイナスにはならない印象で、近走のレースで見せる途中で止めてしまうような淡白な面が出なければ巻き返しを期待していいかもしれませんね。

 

🐎キセキ(牡4)

騎手:M.デムーロ

調教師:角居(栗東)

昨年の菊花賞ではレース史上稀に見るような極悪馬場の中でほとんどの馬の上がりタイムが40秒以上かかる厳しい展開を3コーナーからマクっていく強引な競馬で、出走馬中唯一39.6の上がりを使って差し切り初重賞制覇をGⅠで飾りました。近2走は出遅れに加えて道中掛かって一気に先頭まで行ってしまうチグハグな内容での惨敗だけにそれほど問題はなさそうですが、前走一気に先頭まで行く競馬をしてしまったことでの気性面への悪影響はやや心配です。さらに体調面の不安からなかなか順調にレースを使えていないのもマイナスポイントと言えそうですが、今回4戦して複勝率100%と好相性の阪神コースに変わるのはプラスと言えるでしょう。今回これまで4戦3連対と相性のいいM.デムーロ騎手を確保できたのも同馬にとっては追い風と言えそうで、スタミナ面では今回のメンバーではトップクラスと言えそうだけに消耗戦の展開になるようであれば注目しておきたい1頭ですね。

 

《現時点での本命馬》

 

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前走の新潟大賞典では58キロのトップハンデを背負っていたことに加えて昨年末の海外遠征帰り初戦、さらにあまり好走経験のない休み明けの上にスローペースで先行決着になった展開面が向かなかったこともあっただけに、11着惨敗はノーカウントと見ていいでしょう。昨年秋初戦のオールカマー2着、さらに香港カップで4着といった実績からも、明け7歳ではありますが能力の衰えといったのは心配しなくてもよさそうな印象です。休み明け2戦目が【2・3・1・2】であるように典型的な叩き良化型で体調面の上昇度はかなり期待できそうな上に、藤原英厩舎自身が叩き2戦目の成績が非常にいいことからも今回の上積みはかなり大きいものがあるでしょう。阪神コースで【1・2・1・1】とコース適性が高いのも好印象で、例年と比べてレベルがやや低い印象のある今年のメンバー構成であればキタサンブラックモーリスと好勝負を演じた同馬の能力であれば十分勝負になるのではないでしょうか。