【小倉記念2018予想/出走予定馬分析】泥臭い走りで人気はなくても実力は十分!好調の津村騎手と共に遅咲きの重賞初制覇を飾るのはアノ馬!?

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2018年8月5日(日)

小倉競馬11レース

第54回 小倉記念(G3)

小倉芝2000m

 

《小倉記念2018/レース展望》

自分自身の『ホームグラウンド』とも言える小倉競馬場で行われる重賞の中でもこの小倉記念は他の重賞と比べて注目度が一段と高く、同じ夏に行われる北九州記念や小倉2歳ステークスの指定席が8時くらいまで残っていることが多いのに対して毎年小倉記念だけは7時を迎える前に整理券の配布が終了することが非常に多く、その注目度の高さが理解していただけるのではないでしょうか。もちろんレースを迎える際の競馬場内の雰囲気も非常に熱いものがあり、ファンファーレの際には自然と拍手や手拍子が起こることから地元民にとってはGⅠレース並みの『夏の風物詩』として注目度の高いレースとなっています。ただ、馬券を当てるとなると非常に難易度の高いレースとしても知られており、13年を除いて毎年6番人気以下の穴馬が激走しているばかりか二桁人気馬の激走も多く、高配当を期待している我々競馬ファンにとっても一筋縄ではいかないレースと言えるでしょう。過去の好走馬を見ても非常にバラエティに富んでおり、08年勝ち馬ドリームジャーニーや12年2着トーセンラー、13年2着ラブリーデイはここでの好走から後にGⅠを勝利する活躍を見せるまでか出世した一方で、12年勝ち馬エクスペディションや13年勝ち馬メイショウナルトなど夏が終わった途端に走らなくなってしまう馬もいるのはいかにも『夏のローカル重賞』らしい印象で、暑い時期を得意とする『夏馬&夏男』を探すのもこのレースの楽しみの一つかもしれません。今年の出走予定馬を見ると2月の小倉大賞典を外から一マクリの非常に強い内容で完勝し、今回夏の小倉を大得意とする武豊騎手を鞍上に配してきたトリオンフが人気を集めそうですが、

 

《小倉記念2018/予想オッズ》

 

①人気 トリオンフ      2.5倍

②人気 サトノクロニクル   3.0倍

③人気 ストロングタイタン  5.7倍

④人気 サンマルティン    6.3倍

⑤人気 マイネルサージュ   11.7倍

 

《小倉記念2018/出走予定馬分析》

 

🐎 トリオンフ(セ4)

騎手:武豊 調教師:須貝(栗東)

主な勝鞍:小倉大賞典(GⅢ)

鳴尾記念(GⅢ)2着

前走の鳴尾記念では互角のスタートから出たなりで無理なく中団の位置に付け、マルターズアポジーが引っ張る速い流れの中4コーナー過ぎから外を通ってマクリ気味に押し上げていき直線半ばでマルターズアポジーを交わしたものの、道中ずっとインで脚を溜めていたストロングタイタンの鞍上M.デムーロ騎手の好騎乗もあって最後は半馬身差届かずの2着惜敗でした。ただ、通ったコースや勝ち馬と同じく最速の上がりを使っていることを考えれば同馬の方が強いレースをしているのは明らかで、コンスタントに使われてはいますが好調をキープしていると見て問題ないと思います。小倉コースは全て1800mで3戦して2勝2着1回とほぼパーフェクトな成績で、2000mの距離も負けたのはGⅠと適性が全く異なる新潟コースだっただけに問題ないと見ていいでしょう。今回小倉を知り尽くした武豊騎手が騎乗するのも好材料で、スムーズなレースさえできれば間違いなく勝ち負けできるのではないでしょうか。

 

🐎 ストロングタイタン(牡5)

騎手:アヴドゥラ 調教師:池江(栗東)

主な勝鞍:鳴尾記念(GⅢ)

鳴尾記念で重賞初制覇を飾った勢いそのままに挑んだ前走の宝塚記念でしたが、スタートから積極的に出していって3番手追走の先行策を見せたものの最後は地力の差か直線抵抗できずに失速し11着大敗を喫してしまいました。ただ、強い相手に正攻法の競馬で臨んだ経験は確実に同馬の地力を強化するものになるため、無駄な敗戦でなかったのは確かではないでしょうか。成績だけ見るとオープンクラスではやや人気先行の嫌いがあった同馬ですが、鳴尾記念を1.57.2のレコードタイムで勝利したのは高い能力がないとできない証拠で、昨年の小倉記念は先行馬に厳しい流れに巻き込まれる形で1人気8着と大敗したものの2000m戦では連対率70%の成績を残しているように地力が強化された今年は違う結果を期待しても問題ないでしょう。小倉記念を得意とする池江厩舎が外国人騎手を手配してきたのも本気度が高い証拠と言えそうで、自分のペースで競馬ができるようであればここで重賞2勝目を飾る可能性は十分あるのではないでしょうか。

 

🐎 サトノクロニクル(牡4)

騎手:M.デムーロ 調教師:池江(栗東)

主な勝鞍:チャレンジカップ(GⅢ)

阪神大賞典(GⅡ)2着

白百合ステークス(OP)

前走の天皇賞・春ではやや出遅れ気味のスタートから前半は後方馬群の中でジックリ待機して、2週目の向こう正面に入ったところで遅い流れを嫌ってか一気に先行集団まで押し上げる積極的なレースを見せましたが、直線に入って上位争いに付いていけずに失速したのは本質的に距離が長かったことの証明になったと思います。2000m以下の距離ではトップハンデの57キロを背負わされていたラジオNIKKEI賞連対を外しておらず、今回2000mに距離が短縮するのは確実にプラスに働くでしょう。これまでの3勝が京都と阪神の広いコースのみとなっており、今回初出走となる小倉の小回りを克服できるかが好走への大きな課題となりそうですが、これまで強い相手に揉まれてきた経験と近年の小倉記念で好成績を残している池江厩舎の勢いがあればここで復活の勝利を挙げる可能性は十分あるのではないでしょうか。

 

🐎 キョウヘイ(牡4)

騎手:高倉 調教師:宮本(栗東)

主な勝鞍:シンザン記念(GⅢ)

垂水ステークス(1600万)

3歳時にアルアインペルシアンナイトといった後のGⅠ馬を下してシンザン記念を勝利して以降は好走するも勝ちきれない競馬が続いていましたが、1600万条件への降級初戦となった前走の垂水ステークスでは好スタートから意識的に後方のインに控えて脚を溜め、コーナーワークでポジションを上げて直線馬場の荒れた最内にコースを取って仕掛けると、外から一旦はレッドアンシェルが完全に抜け出しましたがしぶとく二の脚を使ってエンヴァールとの叩き合いの形で差し返し、最後は叩き合いをアタマ差制して再びオープンクラスに返り咲きました。重馬場では4戦して2勝2着1回で全て掲示板に好走しているようにとにかく力のいる馬場には滅法強く、差し馬ながら馬群を割ることができる勝負根性も混戦になりやすい小倉記念においては大きな武器になるでしょう。デビュー戦から全て高倉騎手が手綱を取り癖も含めて全てを理解しているのも心強く極端な高速決着になった際に一抹の不安は残りますがここでも十分好勝負できる能力を持った1頭だと思います。

 

《出走予定馬から見る本命馬》

 

マイネルサージュ(牡6)

前走の七夕賞ではマイネルミラノのハイペースによる大逃げを多くの馬が早めに追走してかなり前掛かりの流れになったことに加えて良馬場ながら雨の影響で若干渋った馬場も大きく影響して同馬に絶好の展開になったのもあって、4コーナー手前から一気のマクリで直線一度は先頭に立ったものの最後はメドウラークとの叩き合いにクビ差後れを取って2着惜敗でした。今年に入ってからは展開・距離に関わらず毎レース必ずメンバー中上位の末脚を使っていることから6歳を迎えて地力がさらに強化されていのは間違いなく、毎年速い流れの消耗戦になりやすい小倉記念というレースの性質も同馬の適性にピッタリと言えるのではないでしょうか。今回1番人気濃厚のトリオンフが早めに動いていくタイプで分かりやすい目標が前にいるのも同馬にとっては有利になるのは間違いないだけに、小回り2000mで抜群の好成績を残すハービンジャー産駒の血が騒げばここで重賞初制覇を飾る可能性はかなり高いと言っていいのではないでしょうか。