【弥生賞2018】過去データから見る1着予想/ナリタブライアン以来の朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬のクラシック制覇へ、ここはただの『通過点』!?

f:id:jikuuma:20180302141038j:plain

 

2018年3月4日(日) 中山競馬11レース

第55回 弥生賞(GⅡ) 中山芝2000m

 

現在の順位は?!

人気ブログランキングへ

 

先週の中山記念では前半59秒台で後続を離し気味に逃げたマルターズアポジーとアエロリットの2頭が直線もそのまま粘って3、2着、さらに4コーナー手前から早めに動いたウインブライトが勝利したことからも、開幕週だけに多少ペースが速くても前に行った方が有利な馬場状態であるのは間違いなさそうですね。特に今年の弥生賞は最終的に10頭立て以下になる可能性が高そうでスローペースが濃厚だけに、少しでも前々で競馬ができそうな先行力のある馬はいつもよりさらに評価をアップしておいた方がよさそうですね。

 

《過去の弥生賞好走馬 チェックポイント》

 

① 近年は道中の流れに乗りやすい『前走1800m以下組』が好成績

かつては皐月賞に向けての最重要トライアルレースであった弥生賞ですが、同レースと皐月賞を連勝したの馬は10年のヴィクトワールピサを最後に出ておらず、近5年で見ても同レースを勝利して後のクラシックを勝利したのも11年に日本ダービーを制したマカヒキのみとなっており、メンバーレベルの低下を感じさせるのは否めないところでしょう。そういった傾向が影響してか近年は2000m以上より1800m以下を使ってきたような『スピード型』の馬の台頭が目立つようになっていて、昨年はメンバーレベルが低かったのもありますが前走1600mの500万特別を勝ったばかりのマイスタイルが8人気2着し、15、16年と2年連続で前走朝日杯フューチュリティステークス組が2、3着しているのが何よりの証明だと思います。これには弥生賞が小回りの2000mということもあって、道中如何に流れに乗って器用に動けるかといった『反応の速さ』が問われやすい展開になることが多く、道中がほぼ間違いなくスローペースになる2000m以上より比較的速い流れになりやすい1800m以下を使っている馬の方が好走しやすい、といった図式が成立するためだと思います。昨年は上記で挙げたマイスタイルだけでなく前走1800mで2走前は1600mを使っていた5人気3着ダンビュライトも好走しており、逆に前走2000m組の馬の中には13年1人気エピファネイア、15年1人気7着シャイニングレイ、17年3人気6着コマノインパルスなど人気を大きく裏切っている馬も多いだけに注意が必要だと言えるのではないでしょうか。

 

今年の出走馬で前走が芝1800m以下のレースを使っているのはダノンプレミアム、ワグネリアン、オブセッション、リビーリングの4頭で、前走2000mのホープフルステークスながら1600mで重賞を含めて2戦2勝のジャンダルムも例外的に評価していいと思いますが、サンリヴァルなどにとってはやや気になるデータと言えるかもしれませんね。

 

② 前走朝日杯フューチュリティステークス出走馬は人気に関わらず好評価!

近年の弥生賞で非常に目立つ好成績を残しているのが『前走朝日杯フューチュリティステークス組』の存在で、08~12年の5年間で馬券圏内に入ったのが10年2着エイシンアポロンと11年1着サダムパテックの後のGⅠ馬2頭だけだったのに対して、13~17年の間で見ると出走馬自体がいなかった昨年を除けば近4年で5頭の好走馬を輩出していることから、上記でも述べましたが弥生賞における『短距離化(スピード化)』が進んできているのは間違いないと断言していいと思います。近年の朝日杯フューチュリティステークス組の素晴らしいところは過去5年で6頭しか出走馬がいない中で5頭が馬券圏内に好走している点複勝率は83%と驚異的な数字を叩き出しており、15年4人気2着ブライトエンブレム、10人気3着タガノエスプレッソなど人気薄の好走もあって複勝回収率も250%を越える優秀な数字を残しているのは見逃せないポイントと言えるでしょう。ただ、先程の2頭を加えた過去10年で見ても前走朝日杯フューチュリティステークス組は【1・3・3・4】と勝利したのはサダムパテックのみで人気での惜敗が多いのも事実で、皐月賞に向けて距離面や折り合い面のテストや末脚を図る乗り方をする馬も多いことから1着固定で買うにはやや不安が残るとも言えそうですね。

 

今年の登録馬の中で前走朝日杯フューチュリティステークス組はダノンプレミアム1頭のみですが、同馬も今回2000mが初距離になるのに加えて折り合いを重視した乗り方をしてくる可能性が高く、1番人気になる可能性が高そうですが2~3着に負ける可能性も想定した馬券も考えておいた方がいいかもしれませんね。

 

③ 波乱を期待するのであれば『1600m以下で勝利実績のある馬』に魅力あり

上記に挙げた傾向に大きく繋がる点もありますが、近年の弥生賞において波乱を演出している馬に共通する傾向が『1600m以下の距離での勝利経験がある』といった点です。近年は1800~2000mの距離の2~3歳限定重賞が増え、新馬戦や未勝利戦から連勝で重賞を制した馬が人気しやすいのに対して1600m以下の実績馬は距離延長を不安要素に思われて人気を落とす馬が多く、そういった馬が楽に先行した結果距離を克服して激走するのが人気薄での好走が多い図式と言えるでしょう。過去5年で見ても過去に1600m以下の距離で勝利経験があった馬は14年2着ワンアンドオンリー、15年2着ブライトエンブレム、16年2着リオンディーズに3着エアスピネルなどの好走もあって複勝率が40%以上となかなかの好成績で、さらに13年10人気2着ミヤジタイガ、15年10人気3着タガノエスプレッソ、17年8人気2着マイスタイル、5人気3着ダンビュライトなど人気薄での好走もあって複勝回収率も200%近い数字を残しているのは見逃せないポイントと言えるでしょう。近3年は毎年2頭ずつが馬券圏内に好走しているため、1600mで勝利経験のある馬は必ずヒモで拾っておくべき存在と言えそうですね。

 

今年の出走予定馬で芝1600mでの勝利経験があるのはダノンプレミアムジャンダルムの2頭のみで、ダノンプレミアムは1番人気に推される可能性が高そうですがジャンダルムは予想オッズを見る限りでは上位3頭とは離れた4番人気になりそうなだけに、個人的には1600m出走経験自体がないワグネリアンオブセッションよりは同馬の方を上位に評価したいと思います。

 

《過去データから見る今年の弥生賞を勝つのはこの馬!!》

 

ダノンプレミアム(牡3)

前走:朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)1人気1着

父:ディープインパクト

母父:Intikhab

同馬の絶対能力の高さ自体は2戦連続でレコードタイムを叩き出したサウジアラビアロイヤルカップと朝日杯フューチュリティステークスの内容で既に証明済みですが、個人的にはサウジアラビアロイヤルカップの方が非常に強い内容の競馬をしたと見ています。2歳馬が東京1600mで1.33.0の時計で駆け抜けたこと自体も驚きではありますが、前半3F34.3で5F58.3と2歳のレースとしてはかなり厳しいペースで流れ、2着以下が軒並み道中で中団~後方に待機していた馬が占める中2番手から直線早め先頭に立ち、そのまま後続に影も踏ませないまま押し切った内容は同馬のスタミナ能力の証明でもあり、小回りの2000mであれば全くと言っていいほど問題なく対応できるだけのスタミナがあるのは間違いないでしょう。牝馬クラシックを見ていても東京1600mのクイーンカップやアルテミスステークスなどを好走した馬が後にオークスで好成績を残しているように、王道コースである東京マイル戦で正攻法の競馬で勝利できるのは本物の能力を持っている馬にしかできない芸当で、同馬がそれに相応しい存在であるのは誰の目に見ても明らかでしょう。昨年までのキタサンブラックが証明したように『本当に強い先行馬は簡単には崩れない』といった定義からも、ここも絶対能力で押し切る可能性はかなり高く文句なしの本命にしたいと思います。