【日経新春杯2019予想/過去データ分析】『1月京都マイスター』の武豊騎手に導かれ、抜群のスタミナを武器に前々からの押し切りを狙うのはアノ馬!?

f:id:jikuuma:20190112234446j:plain

 

2019年1月13日(日)

京都競馬11レース

第66回 日経新春杯(G2)

京都芝2400m

 

1か月のインターバル期間があっての開催となった先週の京都競馬ですが、戦前の予想とは裏腹に昨年秋と比較してもかなりパワーが求められる馬場状態だったのが印象的でした。2200mで行われた条件戦がルーラーシップ→マンハッタンカフェ産駒で決まったことからもかなりスタミナの問われる馬場状態だったのは明らかだけに、今週も引き続きスタミナ血統の馬には注目しておいた方がいいかもしれませんね。

 

《過去の日経新春杯好走馬/チェックポイント》

 

① 近年好走率の高い4歳馬の注目ポイントは『キャリアの少ない馬』!

直近に行われるアルゼンチン共和国杯でも同じような傾向が見られ、近年の長距離ハンデ重賞全体に見られる傾向ではありますが、近年の日経新春杯で好走するのは『キャリアの少ないフレッシュな馬』が走りやすいといった傾向が目立ちます。過去5年の勝ち馬全てに加えて馬券圏内に好走した15頭中9頭は全て『デビューからキャリア15戦以内』だった馬となっており、昨年6歳馬で重賞初挑戦ながら1番人気に応えて同レースを勝利したパフォーマプロミスも昨年の日経新春杯の時点でキャリアが11戦と非常にフレッシュな状態での出走でした。また、当然ながら相対的にキャリア数の少なくなる4歳馬が強いといった傾向も見られるようになり、16年1人気2着シュヴァルグランや17年1人気1着ミッキーロケットといった後にGⅠを勝利する馬や、11年にもルーラーシップ、ヒルノダムール、ローズキングダムのGⅠ馬3頭で馬券圏内を独占したように、GⅠでも十分好勝負できるような4歳馬がフレッシュな状態で出走してきた場合ほとんど崩れてないことからも、馬券の軸としては非常に頼りになる存在と言えるのではないでしょうか。昨年は4歳馬自体の出走がなかったことから比較的キャリアの浅い6歳馬パフォーマプロミスが勝利する形となりましたが、まだ底を見せていないキャリアの浅い4歳馬が斤量面でも圧倒的に有利なことを考えても該当馬がいたら積極的に狙っていくべきではないでしょうか。

 

今年の出走予定馬の中で『キャリア15戦以内の4歳馬』は、アイトーン、アフリカンゴールド、グローリーヴェイズ、サラス、メイショウテッコンの5頭となっており、実績上位のグローリーヴェイズ、メイショウテッコンは当然有力ですが残り3頭もハンデを考えてもそれほど人気がないようであれば買い目の中に入れておいた方がいいかもしれませんね。

 

② 狙うべきは軽くも重くもない『55~56.5キロ』を背負った『4、5歳馬』

冬場に行われる長距離のハンデ戦重賞だけあって実績面で劣る馬が格上挑戦で参戦してくることが多いのが日経新春杯の特徴で、過去10年の馬券圏内好走馬が背負ったハンデを見てみても上は58キロから下は49キロまで好走範囲は幅広くなっています。ただ、09年に49キロのハンデで逃げ切った11人気1着テイエムプリキュアは元々デビューから3連勝で阪神ジュベナイルフィリーズを勝利したことに加えて翌年のエリザベス女王杯でも2着、さらには前年の同レースでも3着に好走していたように結果としてはハンデが軽すぎた面があったのも事実で、そのハンデの好走範囲を詳しく見てみると『55~56.5キロ』という軽くもないけど決して重くもないハンデを課された馬の成績が【5・8・4・31】と圧倒的に優勢となっているのは注目ポイントでしょう。これくらいのハンデを背負う馬は当然ながら人気馬が多い傾向にあるものの、15年には1着6人気アドマイヤデウス(55キロ)、2着10人気フーラブライド(55キロ)、3着7人気アドマイヤフライト(56キロ)と人気のない3頭で馬券圏内を独占したように、近走の成績や休み明けが嫌われて人気を落としているような馬は積極的に狙うべき存在となりそうな印象です。上記の数字を年齢別に見た場合、4~5歳馬が【5・7・2・13】と極めて好走率が高いのに反して6歳以上の馬は【0・1・2・18】と一気に好走率が下がってしまうのが現実で、狙うのは4~5歳馬のみに限定してもいいかもしれませんね。ちなみにトップハンデを背負った馬に関しても【1・1・2・10】となっており、勝利したのは前走有馬記念3着と明らかに実績上位だった12年1人気1着トゥザグローリー(58.5キロ)のみで、当然ながら上位人気に支持されオッズ的な旨味がないことを加味してもあまり狙うべき存在ではないと言えそうですね。

 

今年の出走予定馬の中で『ハンデが55~56.5キロの4、5歳馬』は、グローリーヴェイズ、メイショウテッコン、ムイトオブリガードの上位人気3頭のみとなっており、近走の充実度や過去の実績を考えてもこの3頭が好走する確率はかなり高いものがあると信じて本命評価にしてもいいかもしれませんね。

 

③ 波乱の立役者となるのは『牝馬or内枠を引いた前走条件戦勝ち馬』!

別定戦のGⅡ戦では過去に実績のある馬もそうでない馬も負担重量が同じに決められていることから過去に実績を残している馬の方が圧倒的に強いですが、日経新春杯は『長距離のハンデ戦』であることに加えてGⅠで好成績を残しているような一流馬が休養入りする時期に行われることもあって、牝馬や条件戦勝ち直後といった斤量面で有利な勢いのある馬の好走が目立ちます。特に注目すべきは『牝馬』の好走率の高さで、過去10年で09年11人気1着テイエムプリキュア、10年2人気1着メイショウベルーガが2勝しているのに加えて、08年12人気3着テイエムプリキュア、10年12人気3着レッドアゲート、14年4人気3着、15年10人気2着フーラブライド人気薄での好走がこれだけ目立つことからも要注目の傾向ではないでしょうか。また、実績上位馬が出走してきた場合も休み明けであったりGⅠを走った後での余力がない状態で出走してくることが多く、それに伴って前走条件戦勝ち直後の勢いのある馬の好走も目立ち、07年500万条件勝ち直後で9人気3着ダークメッセージや13年10人気1着カポーティスター、さらには18年7人気3着ガンコなどハンデが53キロ以下と軽い場合は特に注意が必要です。さらに、先行有利の傾向が残る馬場状態の影響もあってか近年は特に『内枠』を引いた馬の成績が良いといった傾向も見られ、前走条件戦勝ち馬でハンデの軽い馬が内枠を引くようであれば穴馬としての魅力はかなり大きいものになりそうですね。

 

今年の出走予定馬の中で前走条件戦を勝ち上がってきた馬は、グレイトフルステークス1着ルックトゥワイスとオリオンステークス1着シュペルミエールの2頭となっていますが、共に55キロとそれほど軽くない斤量を背負わされているだけに判断が難しい面がありそうです。牝馬の出走予定馬はサラス1頭のみとなっており、前走1600万条件戦で3着と実績は足りないもののハンデは49キロと裸同然であることに加えて騎乗予定の松若騎手とも全て3着以内と相性抜群であることから、先行しての粘り込みに期待しても面白いかもしれませんね。

 

《過去データ分析から見る本命馬》

 

メイショウテッコン

データ的に見た場合、本命候補を同馬とムイトオブリガードのどちらにするかで非常に迷いましたが、先週の京都競馬で騎乗機会4連勝を飾った武豊騎手の勢いとよりスタミナ色の強そうな血統背景を加味した上でこちらを本命評価にしたいと思います。前走の菊花賞では先行するのが好走への絶対条件だった中で行き脚が付かず中団待機を余儀なくされたのは痛恨のミス騎乗と言ってよさそうで、それだけに今回スタートが抜群に上手く昨年同舞台で行われた梅花賞で後の菊花賞2着馬エタリオウやフローラステークス勝ち馬サトノワルキューレを完封した時以来の武豊騎手とのコンビは非常に魅力だと思います。これまで戦ってきた相手関係を考えても背負い慣れた56キロのハンデであれば全く問題なさそうで、かなり時計の掛かっている馬場状態もスタミナ色の強いマンハッタンカフェ産駒であることを考えればプラスに働くのではないでしょうか。今回アイトーン、ウインテンダネス、ガンコと先行馬が多く揃っただけに展開面で厳しくなるのは事実ですが、上手くマイペースに持ち込んでの先行粘り込みに期待したいと思います。