【関屋記念2018予想/出走予定馬分析】どんな流れでも最後方が私の指定席!?自慢のキレッキレの末脚を新潟マイルで爆発させるのはアノ馬!

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2018年8月12日(日)

新潟競馬11レース

第53回 関屋記念(G3)

新潟芝1600m

 

《関屋記念2018/レース展望》

 

『サマーマイルシリーズ』の第2戦として中京から新潟に舞台を移して行われる夏の伝統のマイル戦ですが、同じ左回りで直線の長い1600m戦ということもあって毎年多くの馬が中京記念から連戦で同レースに臨んでくる傾向があります。逆に第3戦目の京王杯オータムハンデは小回りで直線が短い右回りの1600mで行われるため前の2戦とは求められる適性が全くと言っていいほど異なり、それに加えて夏の暑い時期に連戦することでの消耗の大きさから14年優勝馬のクラレント以外でサマーマイルシリーズ3戦全てに出走した馬は軒並み成績を落としていっているのがその証明と言えるのではないでしょうか。また、中京記念とコース形態が似ていることから適性面も似ていそうなものですが、近年は中京記念好走馬が必ずしも関屋記念で好走するわけではなく、逆に掲示板に敗れた馬の巻き返しの方が目立つのも夏競馬独特の『難しさ』と言っていいかもしれませんね。また、非常に速い時計が出やすい新潟の芝コースだけあって、過去10年においては稍重馬場でも1分32秒台の勝ちタイムが記録されているようにかなりの高速決着になるのも関屋記念というレースの大きな特徴で、07年カンパニー、12年ドナウブルー、そして16年ヤングマンパワーの3頭は1分31秒台という極限とも言えるタイムで完勝しているのがその証明でしょう。カンパニーは同レースを勝利した2年後に8歳で毎日王冠→天皇賞・秋→マイルチャンピオンシップと3連勝を飾って有終の美を飾り、ドナウブルーも同年のヴィクトリアマイル2着を始めとして牡馬相手のマイルチャンピオンシップでも3着に好走したように、このレースを1分31秒台で完勝できる馬はGⅠ級の能力の持ち主と見ていいかもしれませんね。

 

今年も中京記念から3着リライアブルエース、4着フロンティア、5着ワントゥワン、8着ウインガニオンなどが出走を予定しており、それらのメンバーに対して別路線組のミスターメロディエイシンティンクルといった新勢力がどれだけ立ち向かえるか注目度の高いレースとなりそうで、秋のマイル戦線を占う意味でもその内容はしっかりチェックしておきたいところですね。

 

《関屋記念2018/予想オッズ》

 

①人気 リライアブルエース  4.0倍

②人気 プリモシーン     4.1倍

③人気 エイシンティンクル  5.6倍

④人気 フロンティア     5.7倍

⑤人気 ウインガニオン    6.1倍

 

《関屋記念2018/出走予定馬分析》

 

🐎 プリモシーン(牝3)

騎手:北村宏 調教師:木村(美浦)

主な勝鞍:フェアリーステークス(GⅢ)

休み明けでの出走となった2走前の桜花賞、そして前走のNHKマイルカップともにスタートで大きく出遅れて後方からの競馬を余儀なくされていますが、最後まで馬群の中で前が壁になって完全に脚を余す競馬となってしまった桜花賞に対して、前走のNHKマイルカップでは道中インで我慢してギリギリまで脚を溜めて直線進路を探しながら馬群を縫うようにして外に持ち出すと一追い毎に前との差を詰めて最後は勝ち馬と0.2差の惜敗でした。先行する競馬となったデビュー戦以外は全てメンバー中上位の上がりタイムを使っているように確実に伸びる末脚は同世代でも確実に上位のものがあり、今年の3歳牝馬の世代レベルや前走の牡馬相手の内容を考えても今回古馬と初対戦となりますが十分通用するのは間違いないと見ていいでしょう。近2走で露呈している出遅れ癖は骨っぽいメンバーが揃った今回の相手を考えるとマイナスポイントであるのは確かだと思いますが、今回4戦振りの騎乗となるスタートの上手い北村宏騎手が上手く中団あたりからの競馬ができるようであれば十分勝ち負けに持ち込めるだけの能力がある1頭だと思います。

 

🐎 ウインガニオン(牡6)

騎手:津村 調教師:西園(栗東)

主な勝鞍:中京記念(GⅢ)

パラダイスステークス(OP)

谷川岳ステークス(OP)

連覇達成を狙って出走した前走の中京記念でしたが、スタートからなかなか行き脚が付かずに鞍上の津村騎手が押して押して向こう正面半ばでハナを奪い切ったものの3頭の先行争いによって1000m通過57.0のハイペースに巻き込まれてしまい、直線半ばで後続勢に交わされると抵抗できずに失速して2番人気8着と人気を裏切ってしまいました。ただ、上位を軒並み後方から運んだ馬が占める中でトップハンデを背負いながら逃げて8着と大きく失速しなかったのは同馬の地力の証明と言っていいかもしれませんね。昨年の関屋記念はマルターズアポジーがスローで逃げる中2番手追走から最後まで粘り通して2着に好走しており、新潟コースで4戦して複勝率75%とコース適性を既に証明済みなのは大きな追い風と言えるでしょう。これまで連勝以外の3勝は全て前走二桁着順から巻き返しているように条件さえ噛み合えばアッサリ巻き返してくるタイプだけに前走の大敗はそれほど気にしなくてもよさそうで、全8勝中7勝を6~8月に挙げている『夏馬』だけにここで重賞2勝目を飾る可能性は十分にあるのではないでしょうか。

 

🐎 エイシンティンクル(牝5)

騎手:和田 調教師:(坂口正)

主な勝鞍:豊明ステークス(1600万)

海外GⅠ2勝を上げたエイシンヒカリの全妹ということで早くから人気の高かった同馬ですが、早い時期から完成度が高かった兄と比べてやや晩成傾向が強かったこともあってキャリアを重ねながら確実に成長し、この夏で小豆島特別→豊明ステークスと連勝を飾って一気にオープン入りを果たしました。特にデビュー戦以降は全て逃げる競馬だったのに対して、前走の豊明ステークスでは重馬場で前半3F33.4というかなりのハイペースの中4番手追走から早め先頭で押し切る非常に強い競馬で完勝しており、控える競馬でも結果を残したのは大きな成長と見ていいと思います。単騎で逃げてしまえば多少速い流れで逃げても簡単には止まらないようにハイペース適性が高いのは他馬にとっては非常に厄介で、前走で他馬の出方次第では控える競馬も可能であることが分かったのも同馬にとっては大きな収穫と言えそうで、ペースに対する自在性があるのも大きな武器と言えるでしょう。左回りコースでは複勝率100%で先行する競馬に定評のある和田騎手とも手が合っていそうなだけに、重賞初挑戦で結果を出すだけの高い能力を持った1頭なのは間違いないでしょう。

 

🐎 リライアブルエース(牡5)

騎手: 調教師:矢作(栗東)

主な勝鞍:晩春ステークス(1600万)

     中京記念(GⅢ)3着

前走の中京記念では1000m通過57.0のかなりのハイペースで追走に苦労する面を見せながらの離れた後方馬群での追走を余儀なくされましたが、4コーナーから押っ付け気味に仕掛けて大外に持ち出すとそこから長くいい脚を使って前との差を詰めて勝ち馬から0.3差の3着に好走しました。2走前の京王杯スプリングカップでも6着ながら勝ち馬とは0.2差で走っており、重賞でも十分通用するだけの能力があるのは近2走のレース振りからも明らかではないでしょうか。これまで1400~2000mと幅広い距離で好走していますが重賞を含めて【1・2・1・0】の1600mがベストであるのは間違いなく、全て中京コースではありますが1600m戦では常にメンバー中2位以内の上がりを計時している事実からも直線が長くて平坦である新潟の1600m戦は同馬が一番能力を発揮できる舞台である可能性も十分あると思います。今回はメンバー的に前走ほどペースが速くなることは考え辛く前半の追走面でも楽になることから、直線一気での差し切りで重賞初制覇を飾る可能性も十分あると思います。

 

《出走予定馬から見る本命馬》

 

この馬 ⇒ 

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(16位くらい)

 

前走の中京記念では前半1000m通過が57.0のハイペースになって差し・追込み馬にはおあつらえ向きの流れになりましたが、本質的にスローペースで極限の切れる末脚を最大の武器とする同馬にとって追走で脚を使わされる流れになったため直線の伸びを欠いたのは事実で、鞍上のM.デムーロ騎手がやや進路を探しながら最後は内を突いたことで最後伸びきれなかった面があって5着惜敗でした。ただそれでも勝ち馬から0.4差5着まで追い上げたのは同馬の高い能力の証明で、メンバー中最速の上がりを計時していることからその末脚に陰りがないことは数字の上からも明らかだと思います。直線に急坂が待ち構える中京コースから平坦の新潟コースに変わるのは末脚自慢の同馬にとっては大きなプラスで、極限の末脚勝負になりやすい関屋記念というレースの性質も追い風と言えるのではないでしょうか。今回定量戦になることで牡馬との斤量差が少なくなるのは気になる点ではありますが、まとめて差し切るだけの能力は十分持っている存在だと思います。