【阪急杯2018】過去データから見る1着予想/1年前の鮮やかな末脚再び!?使いつつ良化の兆しを見せるアノ乙女に注目!!

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2018年2月25日(日) 阪神競馬11レース

第62回 阪急杯(GⅢ) 阪神芝1400m

 

先週までの非常にパワーが求められていた京都コースから開幕週の阪神コースに替わることで、馬場傾向に対してはしっかり頭を切り替えておく必要があると思います。昨年こそ人気馬が総崩れで波乱決着となりましたが、それまで4年連続で連対馬が次走の高松宮記念で馬券圏内に好走しているように中山記念に負けず劣らず阪急杯自体もレースレベルが高くなっていることから、今年も高松宮記念に向けて内容・結果共に要注目のレースとなりそうですね。

 

《過去の阪急杯好走馬 チェックポイント》

 

① 同条件である阪神カップ組が圧倒的好成績も、着順に逆転傾向アリ

年末の最終週に同じ阪神1400mで行われる阪神カップから高松宮記念前の一叩きに使ってくる有力馬が多く、阪神カップ自体のメンバーレベルが高いこともあって阪急杯においては前走阪神カップから直行で参戦してくる馬の期待値が非常に高いレースとなっています。近2年こそ馬券圏内に入れていませんが前走阪神カップ組は過去10年の内7年で必ず1頭が馬券圏内に好走しており、毎年該当馬が多いこともありますがまず出走馬が確定したら最初にチェックしておくべきポイントと言えるでしょう。ただ、阪神カップの好走馬が阪急杯でも好走するかといえば決してそうとは言い切れず、15年のコパノリチャードが阪神カップ2着→阪急杯1人気6着、昨年のシュウジも阪神カップ1着→阪急杯1人気8着と人気を大きく裏切っており、安易に『阪神カップ好走=阪急杯において能力上位』と考えるのは危険な面がありそうです。こういった逆転現象が発生するのはこの2レースの『馬場状態の違い』が大きく影響しており、阪神カップが冬場の開催最終週で非常に力のいる馬場でのレースであるのに対して阪急杯は開幕週の先行有利のスピード馬場で行われることが多く、求められる適性自体が大きく異なるのがこういった現象を起こしているのは間違いないでしょう。よって、阪神カップで凡走した馬の巻き返しを期待するのであれば阪神カップで先行して凡走した馬や、内枠を引いて開幕種の馬場の恩恵を受けることができそうな馬を狙うべきだと思います。

今年の出走予定馬で前走が阪神カップなのは、4着モズアスコット、6着モーニン、8着ムーンクレスト、14着アポロノシンザンの4頭で、この中で淀みないペースの中ハナを奪って失速したアポロノシンザンと4番手で先行して直線ジリジリした伸びになったムーンクレストは枠順次第で巻き返しも十分考えられるだけに要注意の存在と言えそうですね。

 

② 2~3歳時に1600m以上の重賞で好走経験のある実績馬が復活しやすい舞台

先週の京都牝馬ステークスでも同じ傾向について述べ、結果としてチューリップ賞2着のミスパンテールが1着となりこの傾向の有効性を証明しましたが、古馬の芝1400m重賞というのは2~3歳時にクラシック路線の王道重賞で好走した馬が復活しやすい舞台で、それはこの阪急杯においても例外ではありません。過去5年で『2~3歳時に1600m以上の重賞で3着以内の実績がある馬』は複勝率こそ30%程度で平均的な数字ではありますが、13年11人気3着オリービン、14年8人気2着サンカルロ、5人気3着レッドオーヴァル、15年4人気2着ミッキーアイル、9人気3着ローブディサージュなどの好走もあって複勝回収率は140%近い優秀な数字を残しており注目の傾向と言えるでしょう。特にこの時期は前年にクラシックのトライアルレースで好走していた馬が相手関係が楽になった同レースで復活する姿が多く見られ、距離短縮で新味を見せる馬も多いことから該当馬がいればチェックしておくべき存在と言えそうですね。

今年の出走予定馬で上記の条件に該当する馬はシュウジ(デイリー杯2歳ステークス1着)、ニシノラッシュ(新潟2歳ステークス3着)、ディバインコード(アーリントンカップ3着)の3頭と決して多くなく、ニシノラッシュ以外の2頭は近走オープン特別以上で好走実績がありながらそれほど人気が被りそうにないだけに混戦模様の今回は積極的に狙ってみても重白い存在かもしれませんね。

 

③ 穴で期待値が高いのは『内枠を引いた4~5歳牝馬』

99年に桜花賞馬キョウエイマーチが復活の勝利を挙げて以降牝馬で阪急杯を制した馬はいませんが、過去10年で5頭が馬券圏内に好走していることからも出走頭数を考えれば馬券のヒモとしては十分狙う価値があると思います。さらにその馬券圏内に入った5頭は12年3人気2着のスプリングサンダーを除けば、08年6人気3着ローブデコルテ、10年5人気2着ワンカラット、14年5人気3着レッドオーヴァル、15年9人気3着ローブディサージュ全て5番人気以下と配当面を考えても美味しい存在と言えそうで、出走馬がいれば注目しておくべきと言ってもいいと思います。また上記に挙げた5頭は全て『1~3枠』であったという共通点があり、開幕週で馬群が一団となりやすい展開で牡馬と比べて一瞬の脚に長けている牝馬の切れ味が最大限に生きる内枠のメリットはかなり大きいものがありそうで、もし当日内枠に牝馬が入るようであれば人気薄でも必ず馬券に入れておきたいところですね。

今年はカラクレナイペイシャフェリシタの2頭の牝馬が出走を予定しており、この2頭の内今回と同舞台の昨年のフィリーズレビューを勝利しているカラクレナイ近走復調気配を示していることからも要注目の存在で、もし内枠を引けるようであればさらに評価をアップしておくべき存在だと思います。

 

《過去データから見る今年の阪急杯を勝つのはこの馬!!》

 

カラクレナイ(牝4)

前走:シルクロードステークス(GⅢ)3人気4着

父:ローエングリン

母父:アグネスタキオン

昨年後半は距離が合わなかった面や重馬場で切れ味が殺された面もありますが、レース前半で掛かる面を見せて直線失速するレースが続いていました。しかし池添騎手に乗り替わった今年の京都金杯、シルクロードステークスの2レースでは折り合い面に成長を見せて道中我慢しつつ直線しっかり脚を伸ばす競馬ができているのは成長の証だと言えそうです。1600mだと道中のペースが緩みやすくなることから掛かる面が出てしまい、1200mだと追走に手間取って脚が溜まり切らないことで終いの切れが鈍ることから現状は1400mがベストであるのは間違いないでしょう。1400mでは重馬場で完全に末脚が殺されたスワンステークス以外4戦3勝で、負けた1戦も勝ち馬から0.2差である実績が何よりの証拠ではないでしょうか。年明けから快進撃を続けている『強い4歳牝馬世代』でも上位クラスの能力を持っている馬なのは間違いないだけに、得意舞台に戻る今回自慢の末脚が炸裂してまとめて差し切る姿を期待して頭から買ってみたいと思います。