2018年3月11日(日) 阪神競馬11レース
第52回 フィリーズレビュー(GⅡ) 阪神芝1400m
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先週の競馬を見た印象ではややパワーが求められやすい馬場状態になっている中山コースに対して、阪神の芝レースでは非常に速いタイムでの決着が多く例年に比べて『高速馬場』になっているのは間違いなさそうです。今年の出走メンバーの中には1200ｍ適性が高そうな馬も多く見受けられますが、当日の好走馬の傾向によっては先行決着の可能性も高いだけに予想をする上では柔軟に対応していきたいところですね。
《過去のフィリーズレビュー好走馬 チェックポイント》
① 近年はペースに関わらず『差し・追い込み馬』にとって有利なレース
近年の競馬は馬場整備能力の著しい向上もあって過去のレース傾向が急にガラッと変わることが多く、フィリーズレビューにおいてもその傾向は例外と言えないものがあります。かつては13年11人気3着ティズトレメンダスや14年6人気3着エスメラルディーナといった『米国血統』でダート適性が高いような馬がハイペースで先行し、後続に脚を使わせる展開で粘りこむ競馬が多かったですが、近3年だけ見ても15、17年が完全な追い込み決着となったことに加えて、道中1400ｍ戦にしてはスローペースで流れた16年でも1番人気に支持されたアットザシーサイドが4コーナー10番手から2着まで差してきたように、如何に近年の阪神1400ｍが後方から差す競馬をする馬にとって有利な馬場となっているかが理解できるのではないでしょうか。そういった要因も関係して血統面においても『欧州血統』が強いといった傾向が出ており、15年7人気2着ペルフィカは父ゼンノロブロイ、16年8人気1着ソルヴェイグは母父ジャングルポケット、17年6人気3着ゴールドケープは父母父がサドラーズウェルズとスタミナを強化されている血統背景を持っていることからも、こういったタイプの馬は注目しておくべき存在だと思います。
今年の出走馬で中団から後方の競馬で好走実績のある馬はアマルフィコースト、アンコールプリュ、イチサルルンルン、ナディア、リバティハイツといったところでしょうか。その中でもサドラーズウェルズの血を持つアマルフィコーストは脚質・血統面から考えても非常に有力な存在と言ってもいいのではないでしょうか。
② 前走1600ｍ組の中は『阪神ジュベナイルフィリーズ組or5着以内』だと信頼性UP！
近年非常に顕著な好成績を残しているのが『前走芝1600ｍを使っている馬』の存在で、過去5年で馬券圏内に好走した15頭の内11頭が前走1600ｍからの距離短縮馬で、同レースが如何にスタミナを問われやすい流れになるかといったことが理解できるのではないでしょうか。ただ、前走1600ｍを使っている馬は毎年登録馬が多く、全てを買っていては収支がプラスにならないのも確かで、ここで注目してほしいのが前走のレースの『格』と1600ｍの距離における『実績』で、『前走で1600ｍのGⅠ(阪神ジュベナイルフィリーズ、朝日杯フューチュリティステークス)を使っている』、もしくは『前走1600ｍで5着以内』というどちらかの条件を満たしている馬は非常に安定した成績を残しており、上記に挙げた11頭は全てどちらかに該当していることからもこのデータの信頼性の高さが伝わると思います。この中には14年13人気2着ニホンピロアンバーや同年6人気3着エスメラルディーナ、さらに15年7人気2着ペルフィカや17年6人気3着ゴールドケープなど人気薄での激走も見られることから、まず出走馬が確定したら最初にチェックしておくべきポイントと言ってもいいかもしれませんね。
今年の出走予定馬で上記の条件に該当する馬はコーディエライト、レッドレグナント、クリノフラッシュ、ダンシングチコ、トロワゼトワル、ナディアの6頭と27頭の登録馬がいることを考えればそれほど多くないと言えそうで、上位人気が予想されるコーディエライト以外はオッズ的にも十分旨味がありそうだけにヒモ穴として積極的に狙っても面白いかもしれませんね。
③ 波乱を期待するのであれば『ファンタジーステークス1桁着順』の馬
1400ｍの重賞というのは古馬路線となるとそれなりに充実していますが、2～3歳馬限定となると2歳戦のファンタジーステークスと京王杯2歳ステークス、そして3歳戦のフィリーズレビューとファルコンステークスの4鞍のみとなっています。そして牝馬限定戦であるファンタジーステークスとフィリーズレビューは競馬場こそ違うものの同じ1400m戦ということもあって両レースに出走する馬も多く、注目度の高いレースと言えるでしょう。過去10年のフィリーズレビューにおいて一番複勝率が高いのは前走阪神ジュベナイルフィリーズからの直行組ですが、勝ち鞍に注目すると『ファンタジーステークスで1桁着順』だった馬は【4・4・4・21】と阪神ジュベナイルフィリーズ組を上回る好成績を残しており、昨年も3頭の該当馬がいましたが6人気3着ゴールドケープ、11人気5着ヤマカツグレース、13人気7着クインズサリナと全てが人気以上に好走していることからも注目のデータと言ってもよさそうで、12年1人気1着アイムユアーズや14年2人気1着ベルカントなど人気での好走が多いのも事実ではあるものの、08年11人気1着マイネレーツェル、7人気2着ベストオブミー、15年7人気2着ペルフィカなど人気薄での激走の破壊力も大きいものがあるため、同じ1400ｍの舞台でそれなりの走りを見せていた馬は混戦の時ほど要注意の存在になってくると思います。
今年の出走予定馬で昨年のファンタジーステークスに出走した馬は2着コーディエライト、3着アマルフィコースト、7着アルモニカの3頭で、3頭とも上位人気に推される可能性もありそうですが過去の実績からは高評価しておくべき存在と言えそうですね。
《過去データから見る今年のフィリーズレビューを勝つのはこの馬！！》
コーディエライト(牝3)
前走：阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅢ)6人気13着
父：ダイワメジャー
母父：Out of Place
前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは8枠17番の外枠スタートながら二の脚速く2番手に付ける積極的な競馬を見せましたが、直線に入って外から交わされるとそのまま抵抗できずに失速し13着と惨敗してしまいました。ただ、ハナを取り切ることができた新潟2歳ステークスとファンタジーステークスでは最後まで逃げ粘って2着に粘っており、デビュー戦でも2番手の競馬から3着に敗れているように現状はハナを切った方がいいタイプであるのは間違いないでしょう。一昨年はソルヴェイグが8人気1着、昨年はレーヌミノルが1人気2着レーヌミノルとダイワメジャー産駒が2年連続で好走しているのは同馬にとっては好材料と言えそうで、1400ｍ戦では重賞を含めて2戦2勝であることから距離適性もこれくらいがちょうどいいのは間違いなさそうです。前走の大敗で人気が落ちて楽に先行させてもらえるようであればアッサリの逃げ切りがあっても不思議ない1頭と言えそうですね。
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