【鳴尾記念2019予想/過去データ分析】ハイレベルの強敵相手に揉まれてきた経験を糧にここでキッチリ結果を残して再びG1戦線に舞い戻るのはアノ馬!?

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2019年6月1日(土)

阪神競馬11レース

第72回 鳴尾記念(G3)

阪神芝2000m

 

直線に急坂が待ち構えることで一概に先行有利とはいえない阪神コースですが、やはり開幕週であることに加えて内回りコースで行われるだけにやはり先行して好走経験のある馬は注目しておく必要があると思います。登録段階で12頭と少頭数の今回はさらにその傾向が強くなりそうだけに、それまでの芝レースの傾向も含めて馬場傾向はしっかりチェックしておきたいところですね。

 

《過去の鳴尾記念好走馬/チェックポイント》

 

① 前走で強敵相手の『G1&G2レース』を使っていた若い馬は好走確率UP!

翌日に安田記念が行われるものの第3回阪神競馬の開幕週でG1連続開催の谷間にあたる重賞ということもあってか、近年の鳴尾記念に出走してくる馬のローテーションは非常に様々になっており、現在の施行条件で行われるようになった12年以降だけ見ても馬券圏内に好走した馬の前走は天皇賞・春やヴィクトリアマイルといったG1レースから都大路ステークスや大阪城ステークス、福島民報杯といったオープン特別まで幅広くなっているのは覚えておきたいポイントと言えるでしょう。ただ、その中でも特に優秀な数字を残しているのがG3戦においては明らかに格上の存在と言っても過言ではない『前走G1・G2レース組』の存在で、前走G1組は直接宝塚記念に直行する馬が多いことから該当馬はそれほど多くないものの、15年2人気1着ラブリーデイ(前走天皇賞・春8着)、16年3人気1着サトノノブレス(前走天皇賞・春11着)、2人気2着ステファノス(前走香港カップ10着)、17年1人気2着スマートレイアー(前走ヴィクトリアマイル4着)と高確率で好走し、さらにスマートレイアー以外の3頭は実績上位馬ながら1番人気でなかったことを考えても馬券的な狙い目は十分ある存在と言えそうですね。次に前走G2組についてですが、12年以降の通算成績は【3・1・2・13】とそれほど目立つ数字ではないものの、この数字に【4、5歳馬の前走G2出走馬】といった条件を付けくわえると【3・1・1・2】と好走確率が大幅に上昇するのは要注目ポイントと言えそうで、当然上位人気の馬も多くなりますが13年6人気1着トウケイヘイローなど人気薄の激走も見られることから該当馬がいれば必ず馬券には入れておきたいところですね。さらに、上記のトウケイヘイロー以外にも12年2人気1着トゥザグローリー、13年3人気3着ダノンバラード、14年1人気1着エアソミュールなど前走G2組の若い馬に関しては大敗からの巻き返しが多いのも大きな特徴で、前走大敗していたとしても安易に馬券から外さないようにしておきたいところですね。

 

今年の出走予定馬の中で前走G1・G2レースを使っているのは、大阪杯13着ステイフーリッシュ、京都記念9着ノーブルマーズ、金鯱賞10着タニノフランケルの3頭になりますが、この中でも上記条件に該当するステイフーリッシュ、タニノフランケルの2頭は要注目の存在となりそうですね。

 

② 厩舎で選ぶなら『池江&藤原厩舎』騎手は抜群の好走率を残す『岩田騎手』に注目!

レース展望の項目でも取り上げましたが、近年の鳴尾記念において驚異的な成績を残しているのが池江寿厩舎で、現在の施行条件で行われるようになった12年以降の7年間で12年2人気1着トゥザグローリー、15年2人気1着ラブリーデイ、16年3人気1着サトノノブレス、17年3人気1着ステイインシアトル、18年4人気1着ストロングタイタン5勝を上げており、近4年連続で勝利しているのは驚異的と言わざるを得ないでしょう。通算成績で見てもこれまで9頭の出走馬で【5・0・1・3】の成績を残しているだけでも素晴らしいですが、この数字を6歳馬以下に絞り込むと【5・0・1・0】で勝率83%、複勝率100%とほぼパーフェクトな成績となるのは他の重賞において滅多に見られない傾向で、まさに鳴尾記念の勝ち方を熟知していると断言していいと思います。さらにこの数字以上に素晴らしいのが13年3人気3着ダノンバラードも含めて『1番人気馬が1頭もいない』といった点で、所属馬の適性を的確に見抜いていないと不可能なとてつもない偉業であるのは間違いないと思います。また、池江寿厩舎の陰に隠れてそれほど目立たないものの、藤原厩舎も12年5人気3着トーセンラー、16年2人気2着ステファノスと少ない出走馬で複勝率100%の成績を残しており、出走馬の中にこの2厩舎の所属馬がいたら必ずチェックしておきたいところですね。一方騎手においては12月開催の時期も含めると過去10年で7回馬券圏内に好走している岩田騎手が圧倒的な存在と言えそうで、11年1人気3着サダムパテックを除く6頭が2番人気以下での好走であるのはそれだけ阪神コースの特性を熟知していることの証明以外何物でもないでしょう。さらに、レース当日岩田騎手の騎乗馬が1~5番人気に推されていた場合は【1・0・3・0】と複勝率100%のパーフェクトな成績を残しており、本命馬を決める上でも非常に頼りになる存在であるのは間違いないと思います。

 

今年は池江寿厩舎の所属馬と岩田騎手騎乗予定の馬が不在ですが藤原厩舎からはギベオンが出走予定で、近2走こそ6、5着と結果を残せていないものの前走から1.5キロ斤量が軽くなる今回は巻き返す可能性が高い1頭として注目する価値があるのではないでしょうか。

 

③ 激走の期待値が高いのがよりスピードが重視される『前走1800m出走馬』

内回りの2000mで行われる重賞だけに、馬券購入者としてはどうしても前走から続けて同じ距離を使っている馬を評価したくなる傾向にありますが、近年の鳴尾記念において前走2000m出走馬が【1・4・4・26】とそれほど好成績を残せていないのは注意しておきたいところです。それに対して200m短い前走1800m出走馬の成績は【3・2・2・18】と前走2000m出走馬に対して勝率・連対率の面で大きく上回っているのは注目すべきポイントと言えそうで、馬券圏内に好走した7頭の中でも13年7人気2着エクスペディション、15年8人気2着マジェスティハーツ、16年13人気3着プランスペスカ人気薄での激走が多いのことから馬券的な魅力も非常に大きいものがあるのは間違いないでしょう。この要因として、開幕週の高速馬場で行われるレースだけに絶対的なスピード能力が必要不可欠で、道中落ち着いた流れになりやすい2000mよりも道中淀みない流れになりやすくスピードの持続力が求められるレースを経験している1800mを使っている馬の方が有利になる面があるのかもしれません。ちなみに上記の数字から鳴尾記念において不振傾向の強い7歳以上の高齢馬と関東馬を除けば【3・2・2・8】で連対率33%、複勝率46%とさらに好走確率が高くなるだけに、高配当を期待する上で必ずチェックしておきたいポイントと言えそうですね。

今年の出走予定馬の中で前走1800mを使っているのは、ブラックバゴ、プラチナムバレット、ユウチェンジの3頭となっています。ブラックバゴは関東馬だけにデータ的にはやや割引が必要かもしれませんが、近走で先行する競馬を経験しているプラチナムバレット、ユウチェンジの2頭は大穴候補として注目しておいて面白い存在と言えるかもしれませんね。

 

《過去データ分析から見る本命馬》

 

【◎ステイフーリッシュ】

前走はG1で相手関係が強かったこともありますが、それ以上にスローペースで流れる中を後方からの競馬となってしまった展開の方が敗因としては大きそうで、度外視していい内容と言えるのではないでしょうか。これまでのキャリアを見ても分かるように、京都新聞杯1着やチャレンジカップ3着は前走二桁着順から巻き返して好走しており大敗からでも巻き返すことができる精神力の強さは大きな武器と言えそうで、今回これまで5戦コンビを組んで【1・2・1・1】と菊花賞11着以外は全て重賞で馬券圏内に好走しており抜群の好相性を誇る藤岡佑騎手に手綱が戻るのも好材料と言えるでしょう。同馬自身もある程度脚質に自在性のあるタイプですが一瞬の小脚が使えて非常に機動力のあるステイゴールド産駒であるように血統的にも追い風が吹いているのは間違いなさそうで、好走と凡走がはっきりしている気性的にムラのあるタイプであるのも事実ですが、ここは地力の高さを見せてくれると信じて本命評価にしたいと思います。