【フェアリーステークス2019予想/出走予定馬分析】この舞台でGⅠを制した兄アルフレードの背中を追って、同じ舞台で重賞初制覇を飾るのはアノ馬!?

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2019年1月12日(土) 中山競馬11レース

第35回 フェアリーステークス(G3)

中山芝1600m

 

《フェアリーステークス2019/レース展望》

 

毎年同じような傾向ではありますが、この時期の牝馬限定重賞に出てくるようなタイプは春のクラシックを見据えて賞金加算を狙っての『新馬戦・未勝利戦勝ち直後の馬』か、GⅠの舞台では勝負にならなかったものの時期的に相手関係が手薄なこの舞台で少しでも賞金を稼いでおきたいといった陣営の考えが見え隠れする『阪神ジュベナイルフィリーズ大敗馬』のどちらといったメンバー構成になるのがほとんどで、当然ながらそういったメンバー構成になると能力差が非常に接近したものになることに加えて直近の成績だけで人気になることが非常に多いため、それに伴って波乱決着が多くなるといった傾向が出やすくなっています。今年の出走予定馬を見渡しても重賞で掲示板内に好走した馬が1頭もおらず、2勝を上げているウィンターリリー、ホウオウカトリーヌ以外の全ての馬が抽選対象といった大混戦メンバーとなっており、予想するのが非常に難しいメンバー構成であると同時に穴党にとっては非常にワクワクしたレースであるのもまた事実でしょう。昨年こそフェアリーステークスにしては比較的平穏(?)な結果となりましたが、毎年のように二桁人気の馬が馬券圏内に絡んでくる『穴党御用達』のレースだけに、個人的に昨年末から全く馬券が当たっておらずこれまで十分に積み立ててきたであろう『お年玉』をもらえるようしっかり馬券を的中させておきたいところですね(笑)。

 

《フェアリーステークス2019/予想オッズ》

 

①人気 タニノミッション  3.0倍

②人気 レーヴドカナロア  3.9倍

③人気 コントラチェック  5.0倍

④人気 アクアミラビリス  6.5倍

⑤人気 アマーティ     7.3倍

 

《フェアリーステークス2019/出走予定馬分析》

 

① タニノミッション(牝3)

騎手:川田 調教師:中竹(栗東)

主な勝鞍:新馬戦(東京芝1600m)

母が日本競馬史に名を残す名牝ウオッカであることからデビュー前から注目度の高い1頭ではありましたが、東京マイル戦でモレイラ騎手が騎乗して迎えたデビュー戦では抜群のスタートから一旦控えて好位のインを手応え良く追走すると、直線では前が壁になる面がありながらも残り200m手前で外に持ち出すと反応良く一気に加速して並ぶ間もなく差し切り兄姉初のデビュー勝ちを飾りました。勢いそのままに挑んだ前走の阪神ジュベナイルフィリーズではさすがに相手が強く7着に敗れはしたものの、外が伸びる馬場状態の中を直線最内を突いてジリジリ最後まで伸びており及第点以上の内容だったと思います。やや飛び上がるような形ですがゲートの反応が抜群に速いのは大きな武器で、他の兄姉に見られたような重鈍さがなく追い出されてからの反応が鋭いのも牝馬限定戦においては非常に魅力ではないでしょうか。前走から中4週での長距離輸送と3歳牝馬にとっては厳しい条件になりますが、前走GⅠを走った疲れさえ見せなければここで勝ち負けするだけの能力は十分に有した1頭ではないでしょうか。

 

② コントラチェック(牝3)

騎手:ブロンデル 調教師:藤沢(美浦)

主な勝鞍:サフラン賞(500万)2着

未勝利戦(札幌芝1800m)

ルメール騎手鞍上で単勝1.3倍と圧倒的1番人気で迎えたデビュー戦ではラブミーファイン、ニシノデイジーと後の重賞連対馬が相手だったこともあって3着に敗れましたが、続く未勝利戦を好スタートからハナを奪い終始手綱を持ったまま2着を7馬身突き放す圧勝で初勝利を飾りました。前走のサフラン賞では抜群のスタートから好位のインを追走し直線逃げたレッドアモネスを捉え切れずの2着でしたが、終始掛かり気味だったことに加えてプラス10キロと余裕残しの馬体だったことを考えれば負けて強しの内容だったと言えそうで、能力の高さは十分に証明した1戦と言えるでしょう。これまでそれなりに強い相手と勝ち負けを繰り返してきており、タフな流れになりやすい中山マイル戦において1800mで勝利経験があるのは非常に有利に働くのは間違いないと思います。気性的に前向きすぎる面はややマイナスポイントですが、今回休み明けでもしっかり馬体が絞れていれば好勝負必至の存在ではないでしょうか。

 

③ アクアミラビリス(牝3)

騎手:M.デムーロ 調教師:吉村(栗東)

主な勝鞍:新馬戦(東京芝1600m)

東京マイル戦で迎えた前走のデビュー戦ではややモッサリしたスタートでしたが、二の脚の速さで一気に2番手まで押し上げるとやや行きたがる面を見せながらも我慢させて追走し、直線に入って早々に先頭に立つと追いすがる2着馬を余裕十分に突き放して最後は完全に手綱を抑える余裕を見せての完勝でデビュー勝ちを飾りました。道中かなりのスローペースだっただけに重賞で淀みない流れになった時に脆さを見せる可能性は否定できないものの、追い出されてから瞬間的に加速する反応の速さと瞬発力は非凡なものがあり、成長力のある血統だけに次走の上積みが大きいのも魅力と言えるでしょう。鞍上のM.デムーロ騎手が半姉クイーンズリングでエリザベス女王杯を勝利しており姉妹の特徴を把握しているのもプラスと言えそうで、ここで好勝負できれば一躍桜花賞有力候補の1頭になるだけに要注目の1頭だと思います。

 

④ アマーティ(牝3)

騎手:三浦 調教師:武井(美浦)

主な勝鞍:サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)3着

新馬戦(新潟芝1600m)

新潟のマイル戦で迎えたデビュー戦では好スタートを切ったものの後方に控えて脚を溜め、直線に入って馬場の真ん中に持ち出されると長くいい脚を使ってゴール前余裕十分に差し切る好内容でデビュー勝ちを飾りました。牝馬ながら強気に挑戦した前走のサウジアラビアロイヤルカップでは一転して好スタートから好位の前々でレースを運び、勝ったグランアレグリアは別格だったものの最後までしぶとく脚を伸ばして3着に粘り重賞でも好走できるだけの能力を自らの走りで証明しました。デビュー2戦で異なる展開の競馬で好走したレースセンスの高さは同馬の大きな武器と言えそうで、切れるというよりは長くいい脚を使うタイプだけに上がりの掛かる展開になりやすい中山1600mの舞台がプラスに働く可能性は十分にあるでしょう。今回右回りコースが初となるだけに適性面でどうかといった不安はありますが、重賞好走実績からも無視できない存在ではないでしょうか。

 

《出走予定馬分析から見る本命馬》

 

フィリアプーラ

デビュー戦では大外枠から互角のスタートを切ると中団馬群の外目を折り合って追走し、直線馬場の真ん中から追い出すと内を抜けてきたラストヌードルに先着される形になりましたが最後まで長くいい脚を使っての3着と及第点の内容でした。前走の未勝利戦では一転して中山マイル戦のハイペースと真逆の適性が求められるレースになったものの、道中後方待機から直線大外に持ち出すと坂を上ってからキッチリ前を捉える完勝で初勝利を飾りました。この時期の若駒にありがちなスタートの不安が全くないのは混戦模様の今回大きな武器と言えそうで、道中折り合いを欠くことのない大人びた気性面もスローペースになりやすい牝馬限定戦において非常に有利に働くと思います。さらに、新馬戦、前走の未勝利戦と全く異なる流れで好走してきたのは同馬の地力の高さの証明と言ってよさそうで、溜めれば確実に伸びてくる末脚も重賞の舞台で信頼できる武器になるのは間違いなく、出走するには抽選突破が最低条件になりますがもし出走が叶えば人気がなくても注目しておきたい1頭ですね。