【フラワーカップ2018】予想オッズ/レース展望/出走予定馬分析/1着予想/桜花賞で再び『オルフェーヴル産駒対決』に臨むためにも、ここは負けられない戦い!?

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2018年3月17日(土) 中山競馬11レース

第32回 フラワーカップ(GⅢ) 中山芝1800m

 

《フラワーカップ2018 レース展望》

 

近年出走馬のほとんどが1勝馬ということもあって正直なところ『フラワーカップ(500万特別)』にしてもいいのではないかと思うような年もありますが、その中でも08年秋華賞馬ブラックエンブレムや10年桜花賞2着馬オウケンサクラ、古くは無敗の4連勝でフラワーカップ→桜花賞を勝利した04年ダンスインザムードなどを輩出しているのが桜花賞に向けての前哨戦としてはせめてもの救いではないでしょうか。ただ、近年の競馬界の『西高東低』を証明するかのように関東馬から強い馬が出にくい現状はもっと問題視する必要があり、立地条件や施設面など簡単にいかない面もあるとは思いますがその中でも90年代のように関東馬からもスター候補生と呼ばれるような競走馬が出てきてほしいという個人的な思いもあって、昨年オークス→日本ダービーと連勝した藤沢和厩舎を筆頭に巻き返しに期待したいと思います。昨年のフラワーカップでは直線持ったまま後続を突き放して無敗の3連勝で5馬身差の圧勝を飾ったファンディーナに対して久々の大物誕生と大きく期待されましたが、その後皐月賞で強い内容ではあったものの牡馬相手に1番人気に推されながら7着に完敗すると、その後は先行するも直線全く抵抗できずに失速するまるで別馬のような走りになってしまい、年末に1600mのオープン特別で惨敗する姿を昨年春の時点でいったい何人の人が想像できたでしょうか。まだ精神的にも未完成な3歳牝馬にとって1度の大敗がこれだけ後の競走馬人生に大きな影響を与えることを改めて思い知らされただけに、今後も同じようなタイプの競走馬が現れてもマスコミの必要以上の『煽り』に惑わされず冷静な判断ができるようにしたいところですね。

 

《フラワーカップ2018 予想オッズ》

 

①人気 ロックディスタウン  2.0倍

②人気 カンタービレ     3.8倍

③人気 メサルティム     6.2倍

④人気 トーセンブレス    6.4倍

⑤人気 ノーブルカリナン   12.9倍

⑥人気 ガールズバンド    17.0倍

⑦人気 ノームコア      18.4倍

⑧人気 バケットリスト    44.2倍

⑨人気 モルフェオルフェ   64.3倍

⑩人気 インヴィジブルワン  83.2倍

 

《フラワーカップ2018 出走予定馬分析》

 

① ロックディスタウン(牝3)

騎手:池添 調教師:藤沢和(美浦)

主な勝鞍:札幌2歳ステークス(GⅢ)

デビュー戦では後にホープフルステークスでGⅠ勝利を挙げるタイムフライヤー相手に直線何度か前が壁になる不利をものともせず極限の瞬発力勝負で完勝すると、続く札幌2歳ステークスでは牡馬相手に1番人気に支持されると、4コーナーから長くいい脚を使って直線3頭での叩き合いを制して連勝での重賞勝利を飾りました。前走の阪神ジュベナイルフィリーズでも休み明けながら1番人気に推されましたが、外枠スタートから早めに先行する積極的な競馬を見せるものの直線に入って完全に伸びを欠いて9着惨敗を喫してしまいました。デビュー戦と札幌2歳ステークスで全く違う適性のレースで勝利しているのは高い能力とレースセンスの証明だと思います。正直前走の明確な敗因は不明ですがオルフェーヴル産駒だけに気性面で難しい面が出た可能性があり、厩舎も騎手も一新して今回の走り次第で真価が問われることになりそうだけに、桜花賞に向けてその走りに注目したいところですね。

 

② ノーブルカリナン(牝3)

騎手:勝浦 調教師:友道(栗東)

主な勝鞍:エルフィンステークス(OP)2着

未勝利戦では終始馬群の外々を回る展開ながらも直線に入って追い出されると反応よく一気に伸びて3着馬との叩き合いに持ち込み、ゴール前これを余裕をもって競り落とすと外から2着馬が猛追してきましたが最後は流す余裕を見せての完勝でした。前走のエルフィンステークスでは前3頭が引っ張るハイペースを中団で折り合い、3コーナーで一旦ポジションを上げて前にプレッシャーを掛けながらも自らは控える機動力の高さを見せると直線馬場の悪い内を突いて一気に抜け出しましたが、外から追い込んだレッドサクヤに半馬身交わされての2着惜敗でした。追われてから反応よく一気に伸びる加速力は同馬の大きな才能と言えそうで、前走に比べて比較的馬場状態のいい中山コースに替わるのは同馬にとってプラスに働くのは間違いないでしょう。ペースに関わらず好走している対応力の高さも魅力で、初コンビとなる勝浦騎手が上手くエスコートできさえすれば十分好勝負可能だと思います。

 

③ トーセンブレス(牝3)

騎手:柴田善 調教師:加藤征(美浦)

主な勝鞍:阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)4着

デビュー戦では中山1600mの前半3F37.0のスローペースの中、道中最後方を追走する厳しい展開ながら直線だけの競馬で差し切り、後のフェアリーステークス勝ち馬プリモシーンを2着に下してのデビュー勝ちを飾りました。2戦目でいきなりの重賞挑戦となったアルテミスステークスでは1番人気に推されましたが、外枠スタートから道中早めに押し上げる競馬を試みた結果直線の伸びを欠き6着に敗れましたが、前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは再び後方で溜めて直線競馬に賭けるとラッキーライラックと並ぶ最速の上がりで4着まで押し上げたように、現時点ではペースに関わらず脚を溜めて直線勝負に賭ける競馬が向いているのは間違いなさそうです。今回は1800mへの距離延長が課題となりそうですが、後方から競馬をするタイプだけに克服できる可能性は高そうです。またペースに左右される面があるのも事実ですが末脚の破壊力はメンバー中随一だけに、まとめて差し切っても全く不思議ない1頭だと思います。

 

④ ノームコア(牝3)

騎手:北村宏 調教師:萩原(美浦)

主な勝鞍:アスター賞(500万)

デビュー戦では好スタートから持ったまま楽に先行し、逃げた馬と2頭で後続を大きく引き離しての展開で4コーナーで後続が一気に差を詰めてくる厳しい流れを4角先頭からさらに伸びて3馬身半差で押し切る圧勝でした。前走のアスター賞でも絶好の手応えで道中2番手追走から直線一気に伸びて抜け出すと、そのまま後続を完封する着差以上の圧勝で2連勝を飾りました。騎手が必死に抑えながらも楽に先行することができるスピード能力の高さは大きな魅力で、前走33秒台の脚を使ってはいますが本質的にデビュー戦で見せたように淀みない流れを前々で粘る競馬の方が向いているのは間違いないでしょう。今回は半年の休み明けとなるため仕上がり状態がカギとなりそうですが、先行馬が多く全体的にペースが上がりそうなのはプラスに働きそうだけに展開的にも注目しておきたい1頭ですね。

 

《レース展望から見る今年のフラワーカップを勝つのはこの馬!!》

 

ロックディスタウン(牝3)

前走:阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)1人気9着

父:オルフェーヴル

母父:Storm Cat

前走の阪神ジュベナイルフィリーズではこれまで通り前々で先行する競馬を見せましたが、外枠で壁を作れなかったのに加えてやや掛かり気味で鞍上のルメール騎手が持っていかれたように休み明けで気が入り過ぎていたのが影響したのかもしれません。デビュー戦では上位3頭の上りが全て32秒台の極限の瞬発力勝負を制し、続く札幌2歳ステークスでは早めに動いていく形での我慢比べという全くと言っていいほど真逆の適性の2レースを勝利した対応力の高さと完成度の高さは間違いなく世代トップクラスのものがあると思います。オルフェーヴル産駒で気性面で激しい面があるだけに乗り変わりに不安要素があるのは事実ですが、牝馬重賞での好走歴が多い池添騎手であれば巻き返しが期待できるのではないでしょうか。再び牝馬戦線の上位戦線に返り咲くためにも、ここはアッサリ巻き返しての貫録の勝利に期待したいと思います。