2018年3月10日(土) 中山競馬11レース
第36回 中山牝馬ステークス(G) 中山芝1800m
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《中山牝馬ステークス2018 追い切り後見解》
・1枠1番 エテルナミノル (四位 56kg)
栗東Cウッドにて四位騎手が騎乗して単走での最終追い切りで、終始馬なりでの動きではありましたがコースの真ん中を伸び伸びした動きが印象的で、ラストは6F85.7-12.3のタイムでのフィニッシュでした。時計面で特に目立ったところはありませんが、1週前にしっかり負荷を掛けられているだけに問題ないと見ていいでしょう。課題の出遅れ癖さえ出さなければ重賞連勝が期待できそうですね。
・2枠2番 トーセンビクトリー (田辺 56kg)
栗東Cウッドにて僚馬と3頭併せ馬での最終追い切りで、直線に入って一杯に追われて十分に負荷を掛けられると最後は5F67.2-11.8のタイムでゴール前併入を果たしました。前走の最終追い切りでは遅れる面を見せていたことからも、一度叩かれて状態は確実に上向いてきている印象で、得意としている中山コース適性の高さと反応の良さを生かせれば連覇達成の可能性も十分あると思います。
・3枠4番 マキシマムドパリ (藤岡佑 56kg)
栗東坂路を単走での最終追い切りで、前に他厩舎の馬たちを見ながらの動きとなりましたが最後までフットワークの大きい走りで、ラストは4F52.6-12.2の好タイムでのフィニッシュでした。毎回坂路での追い切りではそれほど迫力を感じないのが正直なところですが、それでも好タイムを出しているのは同馬の調子の良さに加えて完成期にある証拠ではないでしょうか。輸送を含めても文句ない状態に仕上がった印象で、悔いのないラストランが期待できそうです。
・4枠6番 フロンテアクイーン (北村宏 54kg)
美浦ウッドにて僚馬のオープン馬ロジチャリスと2頭併せ馬での最終追い切りで、1馬身先行する形で直線を向きましたがそこから並びかけられて徐々に差を詰められると最後は5F69.0-13.0のタイムで逆に1馬身先着を許してのフィニッシュでした。元々調教はそれほど動くタイプではないだけに遅れ自体は問題なさそうで、全体的な時計もしっかりしている今回は調教も動いた方だと見ていいと思います。引き続きハンデが軽い今回は重賞初制覇の大チャンスだと思います。
・8枠14番 カワキタエンカ (池袋 53kg)
栗東坂路を単走での最終追い切りで、終始馬なりの淡々とした印象の最終追い切りでしたが最後は4F65.4-13.1のタイムでのフィニッシュでした。前走は重馬場という明確な敗因があっただけに今回巻き返しが期待されますが、好調をキープしていた昨秋と比べるとタイム面で明らかに落としている面が目立つため、上位人気に推されそうな今回はやや評価を割り引きたい1頭です。
《中山牝馬ステークス2018 追い切り後展望》
個人的に注目したいのがエテルナミノルのメリハリの付いた調教内容です。4コーナーを回ってくる辺りではクビを大きく上下するなどまだ遊び半分で走っている感じでしたが、残り1Fを切って四位騎手が気合を付けるとグッと馬体が沈んで一気に本気モードに入ったのは気性面で大人になった証拠だと思います。またこれだけONとOFFで動きが違う中でも馬上で全く体勢が崩れない四位騎手の騎乗フォームも素晴らしく、人馬共に注目の1頭です。また、坂路で単走ながら他馬が非常に多い時間帯での追い切りになったマキシマムドパリですが、そのような状況の中でも全く落ち着きを失わずに淡々と追い切りをこなす『大人の走り』を見せた同馬も感動のラストランを飾るには十分な状態にありそうで、同馬の渾身の走りをしっかり目に焼き付けておきたいと思います。
《中山牝馬ステークス2018 最終予想オッズ》
①人気 フロンテアクイーン 3.5倍
②人気 マキシマムドパリ 4.2倍
③人気 トーセンビクトリー 4.4倍
④人気 カワキタエンカ 6.3倍
⑤人気 ワンブレスアウェイ 8.4倍
⑥人気 エテルナミノル 10.0倍
⑦人気 ゲッカコウ 12.3倍
⑧人気 エンジェルフェイス 18.9倍
⑨人気 レイホーロマンス 27.2倍
⑩人気 キンショーユキヒメ 36.3倍
《中山牝馬ステークス2018 展開予想》
今回のメンバーであればカワキタエンカが楽にハナを切れそうな可能性が高そうですが、それに対してエンジェルフェイスがどれだけプレッシャーを掛けていくかによって全体のペースが大きく変わってきそうな印象です。ただ、エンジェルフェイスの2走前や3歳時のフラワーカップは比較的スローペースに落としての逃げ切りだっただけに、カワキタエンカが強めにハナを主張してくるようであれば2番手に控える可能性は高そうですね。先行集団を形成するのはマキシマムドパリ、トーセンビクトリー、エテルナミノル、ゲッカコウ、ワンブレスアウェイ、ノットフォーマルなどこれまで前々の競馬で好成績を残してきた馬が多いだけに、この辺りはかなり大きな集団になりそうです。ただ、その中でもマキシマムドパリに関しては差す競馬で重賞を勝利した実績があることから先行馬の動き次第では中団に控える可能性もありそうで、ペースに合わせて競馬ができるメリットは今回大きいものがあるのではないでしょうか。中団から後方に控えるのはフロンテアクイーン、レイホーロマンス、キンショーユキヒメ、ブラックオニキスといった面々になりそうです。前走のターコイズステークスで前々の競馬から他馬のいい目標になってしまったフロンテアクイーンにとっては今回目標を前に見ながら競馬ができる展開利がありそうで、有力馬の中では一番信頼性が高い存在と言ってもいいかもしれません。
マキシマムドパリを初めとしたここが引退レースとなる馬がいることで多くの馬が『勝ちに行く競馬』をする可能性が高くペースが読みにくい面はありますが、そういった時ほど脚質に幅がある『自在性』のある馬を高評価しておく必要があると思います。
《中山牝馬ステークス2018 最終１着予想》
レイホーロマンス(牝5)
前走：愛知杯(GⅢ)11人気2着
父：ハービンジャー
母父：サンデーサイレンス
前走の愛知杯では互角のスタートから意識的に後方に控えて道中はマキシマムドパリをマークする形になりながらの追走で、直線上手く馬群を捌いて外に出すと坂を上った辺りからグッと加速して前を猛追しましたが先に抜け出していたエテルナミノルを捉えきれず半馬身差の2着惜敗でした。しかし格上挑戦で51キロの軽ハンデの恩恵はあったものの、ほぼ2分フラットのタイムで駆け抜けた上に他の上位陣が重賞路線の常連ばかりであった事実を考えると、同馬自身が重賞を勝てるだけの能力を秘めているのは間違いない事実でしょう。まだ馬体が非常に小さくパワー勝負になった時に不安は残りますが、地方からの再転入馬でありながらこれまでの条件戦を全て3戦以内にクリアしているように相手なりに走れる強みがあり、今回も52キロと軽ハンデで出走できるのは大きな魅力だと思います。ハービンジャー産駒で上りが掛かった方がいいタイプだけに今回先行馬が多くハイペースになりそうなメンバー構成もプラスに働きそうで、鞍上の岩崎翼騎手ともにここで重賞初制覇を達成して今後の牝馬重賞戦線の常連になってほしい期待を込めての本命評価です。
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