2018年2月17日(土) 京都競馬11レース
第53回 京都牝馬ステークス(GⅢ) 京都芝1400m
《京都牝馬ステークス2018 追い切り後見解》
・ソルヴェイグ
栗東坂路を単走での最終追い切りで、やや頭の高さを感じさせる動きではありましたが終始楽な手応えながらスピード感ある走りで、最後は4F52.5-12.3のタイムでのフィニッシュでした。休み明け初戦となりますが十分にスピード感を感じさせる動きであったことからも、それなりに動ける状態に仕上がっているのは間違いないと思います。
・ミスパンテール
栗東坂路にて西谷騎手が騎乗して単走での最終追い切りで、力強い踏み込みで強めに追われてからはしっかり加速して最後は4F54.5-11.9のタイムでのフィニッシュでした。ラスト1Fで12秒を切ってきたことからも同馬自身の体調の良さが感じられ、ここを目標にしっかり仕上げられてきた今回は重賞連勝を期待できる好状態にあると思います。
・ワンスインナムーン
美浦坂路にて3頭併せ馬での最終追い切りで、残り200mを切って僚馬2頭を内から交わして置き去りにするとラストは4F50.6-12.0のタイムで余裕十分に先着を果たしました。海外遠征帰り初戦ながら同馬の最大の武器であるスピード感を十分に感じさせる動きで、昨年と比べても十分に能力を発揮できる状態に仕上がっているのは間違いないでしょう。
・エスティタート
栗東坂路にて先行する僚馬を見ながらの変則的な単走での最終追い切りで、ラスト1Fで終い強めに追われるとしっかり反応して4F53.8-12.0のタイムでのフィニッシュでした。しっかりとした踏み込みで追われてから反応よく加速した内容は好印象で、荒れ馬場も適性が高そうだけに要注目の1頭だと思います。
・ミスエルテ
栗東Cウッドにて川田騎手が騎乗して単走での最終追い切りで、ラスト1Fびっしりと気合を付けられると5F69.2-11.3の切れを感じさせる動きでのフィニッシュでした。相変わらず調教時計自体は素晴らしいものがありますが、気性面で激しい面を見せるのは相変わらずで近走は調教の動きと実戦が結びつかないことからも個人的には様子見が妥当な1頭だと思います。
《京都牝馬ステークス2018 追い切り後展望》
自分のマイルールとして『海外遠征帰り初戦は人気でも軽視する』といったものがありますが、それを抜きにしてもワンスインナムーンが見せた動きはタイム・内容ともに素晴らしいものであったと思います。1週前追い切りではウッドで、最終追い切りでは坂路で共に好タイムを叩き出しているのは間違いなく体調がいい証拠で、尻上がりに加速ラップを刻めているのも文句のつけようがない内容だと思います。昨年の同レースで2着している実績に加えて調教面でも不安がないことから、このままの状態でレース当日を迎えられれば間違いなく好勝負してくれるのではないでしょうか。
《京都牝馬ステークス2018 最終予想オッズ》
①人気 3枠③番 ソルヴェイグ デムーロ 55キロ 2.9倍
②人気 6枠⑧番 ミスパンテール 横山典 55キロ 3.1倍
③人気 2枠②番 ワンスインナムーン 石橋脩 55キロ 4.2倍
④人気 4枠④番 ミスエルテ 川田 54キロ 6.4倍
⑤人気 8枠⑫番 エスティタート 武豊 53キロ 11.0倍
⑥人気 5枠⑤番 ヴゼットジョリー 和田 54キロ 16.4倍
⑦人気 7枠⑩番 デアレガーロ 池添 54キロ 22.0倍
⑧人気 8枠⑪番 エンジェルフェイス 岩田 54キロ 24.9倍
⑨人気 6枠⑦番 サザナミ 浜中 54キロ 61.1倍
⑩人気 1枠①番 オーヴィレール 四位 53キロ 68.0倍
《京都牝馬ステークス2018 展開予想》
今回のメンバーであれば逃げるのはアリンナが有力だと思いますがスタートの速さを考えればソルヴェイグがハナに立つ可能性もあり、どちらがハナに立つかによってペースが変わってきそうな印象です。ただ、今回は昨年のシルクロードステークスで逃げる競馬を選択して6着と凡走したM.デムーロ騎手が鞍上で、さらに1400mだけに一本調子に逃げたくないことが予想されるソルヴェイグは控える競馬を選択する可能性の方が高そうですね。それらを見つつ先行集団を形成するのはワンスインナムーン、エスティタート、エンジェルフェイスといったところになりそうです。この中で1200m戦では二の脚の速さから逃げる競馬で好走しているワンスインナムーンですが、昨年の同レースでは控える競馬で2着と好走しているようにある程度自在性もあるため展開面を考えて一番信頼性が高そうなのは同馬だと思います。同じく昨年は出遅れから得意とする先行策が取れないながらも最速の上がりを使って4着に好走したエスティタートも、本来の先行策が取れるようであれば要注目の存在だと思います。そして中団から後方で先行各馬の様子を窺うのはミスパンテール、デアレガーロ、オーヴィレール、ミスエルテ、サザナミといったところではないでしょうか。個人的な考えになりますが、大型馬ながら器用に馬群を捌くことができるミスパンテールは引き続き今回も有力であるのは間違いないですが、前走があまりにも鮮やか過ぎたこともあってもしそれが評価されて必要以上に人気するようであれば後方から競馬をする馬だけにやや評価を割り引いて考えたいと思っています。最終的に12頭立てと落ち着いた頭数になったことで全体的なペースが遅くなりそうなのは間違いないと思いますが、京都競馬場の芝レースで最大の武器になるはずの『瞬発力』が全く活かせそうにない馬場状態だけに、展開的には先行粘り込みの競馬を得意とする馬を上位に取りたいところですね。
《京都牝馬ステークス2018 最終1着予想》
デアレガーロ(牝4)
前走:市川ステークス(1600万)5人気1着
父:マンハッタンカフェ
母父:Souvenir Copy
昨年春のフラワーカップではファンディーナに続く2番人気に支持されるなど早くからその素質を評価されていた同馬ですが、そのフラワーカップで11着に大敗するとクラシック路線は早々に諦めて、その後は一貫して古馬を相手にした1000~1600万特別戦に戦いの舞台を移しました。前走の市川ステークスでは中山のマイル戦で不利とされる外枠を引きながらも最速の上がりを使って重賞でも好走歴のあるクリアザトラック以下を完封した内容は非常に価値の高い内容だったのではないでしょうか。父マンハッタンカフェに加えて母父のパワー型のリボーの血を持っていることからも今の非常に力のいる京都コースはピッタリの印象で、2000mでも勝利経験のある距離実績は他馬と比べても非常に有利に働くのは間違いないと思います。今回1200m重賞で先行して好成績を残している馬が上位人気に推されているだけに、それらが互いを意識して道中のペースが上がればその分同馬が好走する可能性が高くなると信じて本命評価に挙げておきたいと思います。