【宝塚記念2018/過去データ分析】年齢を重ねて円熟味を増したスマートな『美魔女』が得意の阪神コースで牡馬勢をなで斬りにする!?

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2018年6月24日(日) 阪神競馬11レース

第59回 宝塚記念(G1) 阪神芝2200m

 

先週日曜日の阪神競馬では、8レースの芝1800mで1.44.7、11レースの芝1600mの米子ステークスで1.31.9と信じられないような高速時計での決着が続いており、開幕週からの高速馬場が続いているのは間違いないと見ていいと思います。今週半ばにまとまった雨が降る予報が出ていることから多少緩い馬場になる可能性もありますが、例年ほどのパワー勝負にならない可能性もあるだけに、速い持ちタイムがある馬は高評価しておいた方がいいかもしれませんね。

 

《過去の宝塚記念好走馬/チェックポイント》

 

① 近年のトレンドは『ディープインパクト産駒×牝馬』のコラボ!

過去には2005年にスイープトウショウが並み居る強豪牡馬をまとめて外から差し切り牡馬混合GⅠ初制覇を飾り、10、11年にはブエナビスタが2年連続の2着、そして16年はマリアライトドゥラメンテキタサンブラックの最強コンビを完封して11年振りの牝馬による宝塚記念勝利を達成したように、元々牝馬による好走が目立つのが宝塚記念の特徴と言えますが、近年は特にその傾向が顕著になっています。過去5年だけ見ても、13年1人気3着ジェンティルドンナ、14年8人気3着ヴィルシーナ、15年10人気2着デニムアンドルビー、11人気3着ショウナンパンドラ、16年8人気1着マリアライト、そして17年4人気3着ミッキークイーンと、5年連続で馬券圏内に好走しているのは見逃せないポイントと言えるでしょう。さらに上記の5頭は全て『ディープインパクト産駒』であるといった共通点があり、ディープインパクト産駒の牝馬を軸に据えればほぼ間違いなく馬券圏内に好走するといった傾向は、連複系の軸馬を決める上で非常に有効な作戦になるのではないでしょうか。今年の出走予定馬の中で『ディープインパクト産駒の牝馬』はヴィブロススマートレイアーの2頭のみで、おそらくヴィブロスは上位人気に推される可能性が高いですが、これまで人気薄での好走も多いだけにスマートレイアーも要注意の存在と言えそうですね。

 

② 前走天皇賞・春出走馬は『5着以内』が好走の目安

毎年宝塚記念に出走してくる馬が多い『前走天皇賞・春組』ですが、過去5年で毎年必ず1頭は馬券圏内に好走しているように、天皇賞・春組の取捨選択が宝塚記念好走馬を見つける上で非常に重要であるのは間違いないでしょう。実際に今年も3頭が出走を予定しており、これらの馬をどう評価するかが予想をする上で大きなポイントになるのは確実ですが、ここで注目すべきポイントは『前走の着順』『レース内での不利があったかどうか』といった2点です。過去10年の宝塚記念で3着以内に好走した9頭において、前走天皇賞・春での着順は順に②③②⑪⑤⑦⑩①⑦となっており、天皇賞・春で掲示板内に好走しているのが一つの境界線となりそうな印象ですまた天皇賞・春で掲示板外から巻き返した5頭の内、明らかに距離が長かった15年10着デニムアンドルビー以外の3頭には12年11着オルフェーヴルは調教再審査明け、14年7着ゴールドシップと17年7着ゴールドアクターにはスタートでの大きな出遅れといった明確な敗因があったことから、能力以外の要因でまともなレースができてないタイプの馬は巻き返しを期待してもいいのかもしれませんね。今年の出走予定馬の中で前走天皇賞・春組は、4着ミッキーロケット、7着スマートレイアー、8着アルバートの3頭で、その中では掲示板内に好走したミッキーロケットと、明らかに距離が長かったにもかかわらずメンバー中2位の上がりを使い0.6差まで差を詰めたスマートレイアーは人気薄でも面白い存在になると思います。

 

③ 人気薄で注目すべきは『前走2400m以下で先行した馬』

梅雨時期に行われるレースだけあって、馬場が悪化した状態や良馬場でもパンパンのスピードが出る馬場ではない場合が多いことから、近年の宝塚記念は先行できる馬の方が有利な傾向があります。特にその中でも人気薄での好走期待値が高いのが『前走2400以下の距離で先行した馬』の存在で、13年5人気2着ダノンバラード、14年9人気2着カレンミロティック、8人気3着ヴィルシーナ、15年6人気1着ラブリーデイ、11人気3着ショウナンパンドラは全て中団から前で競馬をした経験がある馬で、後方から競馬をする馬の切れが殺される馬場になればなるほど前に行けること自体が大きなアドバンテージになるのは上記の結果を見ても明らかではないでしょうか。また、阪神2200mは内回りで行われる上に直線に急坂が待ち構えることから、ペースが落ち着くポイントが少なく差し・追込み馬が持ち味を活かしにくいコース形態であるのもこういった傾向の印象をより強くしているのではないでしょうか。今年の出走予定馬の中で前走2400m以下を使っているのは外国馬ワーザーも含めて、サトノダイヤモンド、ヴィブロス、ダンビュライト、ステファノス、ストロングタイタン、タツゴウゲキ、サイモンラムセスの8頭ですが、その8頭の中で近走先行経験があるヴィブロス、ステファノス、ダンビュライト、タツゴウゲキ、サイモンラムセスの5頭は展開面での恩恵を考えても人気薄なら面白い存在となってきそうな印象です。

 

《現時点での本命馬》

 

🐎スマートレイアー(牝8)

2走前の大阪杯ではやや躓き気味のスタートから積極的に先行しましたが、外から一気にマクっていったスワーヴリチャードの動きでポジションを下げてしまい直線は切れ負けしましたが、前走の天皇賞・春では互角のスタートも意識的に最後方まで下げて脚を溜め、直線大外を回って一瞬鋭い脚を使うも距離の影響か最後は同じ脚色になっての7着でした。ただ、8歳牝馬で適距離でないにもかかわらず0.6差まで追い上げたのは地力の高い証明で、能力の衰えは心配しなくても問題ないと思います。昨年秋の京都大賞典ではシュヴァルグランミッキーロケット相手に完勝しており、今回のメンバー相手で能力が足りないといったことはないでしょう。さらに阪神コースは全9勝中6勝を上げている大得意コースで、1400mでも重賞勝ち実績があり逃げて重賞勝ち実績がある自在性からもどんな展開になってもある程度対応できそうなのは他馬に比べて有利と言えるでしょう。近年好走馬のトレンドでもある『ディープインパクト産駒の牝馬』であるのも追い風と言えそうで、例年と比べて若干レベルが低そうな今年のメンバーであれば十分好勝負になると考えて頭から買ってみたいと思います。