【弥生賞2018】予想オッズ/レース展望/出走予定馬分析/1着予想/各馬が後方で牽制しあう中、スイスイと先行して押し切ってしまうのはアノ馬!?

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2018年3月4日(日) 中山競馬11レース

第55回 弥生賞(GⅡ) 中山芝2000m

 

《弥生賞2018 レース展望》

 

過去5年でここを勝って後にクラシックを勝利したのが16年日本ダービー勝ち馬マカヒキだけといったように、近年はクラシックに向けての最重要トライアルの座を共同通信杯に奪われつつありますが、その原因としてスローペースからの瞬発力勝負が増え過ぎた結果マイラーでも走れるようなレースになってしまったのが一番大きいと思います。『クラシックには直結しない』と言われている1600mの朝日杯フューチュリティステークスを使っている馬が好成績を残していることからも明らかで、昨年から同じ舞台のホープフルステークスがGⅠに格上げされたことで今後さらにこういった流れが加速していきそうなのは、過去の強い馬が強いレースをしていた弥生賞を知っているだけに何とも微妙な気持ちになってしまうのが正直なところです。

 

ただ今年は例年に比べて皐月賞を前にかなりの豪華メンバーが揃った印象です。朝日杯フューチュリティステークスで衝撃の強さを見せたダノンプレミアムを筆頭に、無敗の3連勝で東京スポーツ杯2歳ステークスを制したワグネリアン、さらにホープフルステークスで2000mの距離に対して完全に目途を立てて2着したジャンダルム、その朝日杯フューチュリティステークスで先行馬総崩れのハイペースを4コーナー先頭で最後まで粘って4着のサンリヴァル、さらにシクラメンステークスで強烈なインパクトを残し『大器』と呼び声が高いオブセッションと有力馬を上げればキリがなく、ここを勝った馬が今年のクラシック路線で中心になるのは間違いないでしょう。その後に続く皐月賞、日本ダービーがワクワクする結果になるようなレースに期待して各馬のレース内容は徹底的にチェックしておきたいところですね。

 

《弥生賞2018 予想オッズ》

 

①人気 ダノンプレミアム  2.3倍

②人気 ワグネリアン    3.1倍

③人気 オブセッション   3.9倍

④人気 ジャンダルム    7.4倍

⑤人気 サンリヴァル    16.2倍

⑥人気 リピーリング    29.1倍

⑦人気 アサクサスポット  34.9倍

⑧人気 トラストケンシン  82.2倍

⑨人気 ニシノトランザム  139.3倍

 

《弥生賞2018 出走予定馬分析》

 

① ダノンプレミアム(牡3)

騎手:川田 調教師:中内田(栗東)

主な勝鞍:朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)

新馬勝ち直後の重賞挑戦となったサウジアラビアロイヤルカップで逃げ馬がハイペースで引っ張る流れを2番手追走から直線早め先頭で押し切って2歳レコードタイムで重賞初勝利を飾ると、続く前走の朝日杯フューチュリティステークスでも最内枠から好スタートを切って好位で何とか折り合いをつけると、直線に入ってすぐ逃げ馬を交わすとあっという間に後続を突き放し最後は3馬身半の差をつけて流す余裕を見せながらレースレコードでの圧勝でした。非常に反応が速いスタート二の脚で楽に好位に付けることができるレースセンス、そして直線一気に抜け出すときの末脚の瞬発力と持続力はどれをとっても一級品で、純粋な絶対能力だけで見れば間違いなく同世代でトップクラスの存在だと思います。近2走で見せている道中やや行きたがる面から今回は2000mへの距離延長が課題となりそうですが、ここも圧勝するようであれば春の二冠をアッサリ奪取する可能性が非常に高くなりそうですね。

 

② ワグネリアン(牡3)

騎手:福永 調教師:友道(栗東)

主な勝鞍:東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)

野路菊ステークス(OP)

デビュー戦では『大器』との評判が高かったシルバーステートの全弟ヘンリーバローズとの一騎打ちを制して勝利し、2戦目の野路菊ステークスでは重馬場も苦にせず33秒台の末脚で差し切って連勝を飾りました。そして前走の東京スポーツ杯2歳ステークスでは少頭数ながら初めて経験する速い流れを中団でジックリ待機し、直線大外に出されると坂を上って楽に前を捉えて3馬身突き放す圧勝で重賞初制覇を飾りました。これまで全てのレースが10頭立て以下ですが、その中でも重馬場・ハイペース・右回りに左回りのコースと様々な条件でしっかり結果を出しているのは高評価すべきポイントだと思います。道中どんなペースでも全く折り合いを欠くことがない大人びた気性面もまだ未完成なこの時期においては大きな武器で、今回は初めて経験する小回りの中山コースへの対応力がカギとなりそうですが、近3年で弥生賞を2勝している福永騎手が騎乗するのも心強く、ここを勝利すれば三冠の可能性も十分見えてきそうですね。

 

③ ジャンダルム(牡3)

騎手:武豊 調教師:池江(栗東)

主な勝鞍:デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)

ホープフルステークス(GⅠ)2着

デビュー戦では4コーナーで頭を上げる若さを見ながらも直線を向いて楽に抜け出しての完勝で、続くデイリー杯2歳ステークスでも道中故障馬のアオりを受けながらも直線最内を突いてカツジ(きさらぎ賞5着)を楽に交わして連勝での重賞勝利を飾りました。そして前走のGⅠホープフルステークスでは2000mへの距離延長に加えて初の長距離輸送に外枠スタートと言う厳しい条件で、さらに道中はスタミナが問われるハイペースになりながらも4コーナーで自ら真っ先に仕掛けて上がっていき、直線タイムフライヤーに交わされたものの2着を確保する非常に強い内容で、改めてその自力の高さを証明しました。今回の有力馬の中で今回と同じ舞台を経験しているのは明らかに有利で、先行する競馬も差す競馬でも楽に対応する機動力と自在性は他馬と比べても大きなアドバンテージだと思います。今回少頭数でスローペースになればその分展開も向きそうで、極端な瞬発力勝負にならなければ間違いなく好勝負の1頭でしょう。

 

④ オブセッション(牡3)

騎手:ルメール 調教師:藤沢和(美浦)

主な勝鞍:シクラメン賞(500万)

降り続いた豪雨の影響で初出走の新馬にとっては酷な条件で行われたデビュー戦でしたが、スタートで出遅れて後方からの競馬となりましたが、道中馬場の悪い内を通ってポジションを上げ直線早め先頭から2着馬との叩き合いを制して勝利すると、2戦目のシクラメン賞でも出遅れて後方からの競馬となりましたが、少頭数にしては速い流れの中直線を向いて大外に出されると他馬とは次元の違う末脚で後続を一気に突き放し、最後は4馬身差をつける圧勝でした。まだ重賞レースの経験はありませんが、ディープインパクト産駒ながら非常に力のいる重馬場をクリアし、前走の33秒台の末脚で瞬発力が一級品であるのも証明したことから絶対的な能力が高いのは明らかだと思います。前走の直線で舌を出していたようにまだ気性面で幼く今回初めて強い相手と当たる点など不安要素が多いのは事実ですが未知の魅力もタップリだけに、このレースが同馬にとっての今後を占う試金石になりそうですね。

 

《レース展望から見る今年の弥生賞を勝つのはこの馬!!》

 

ジャンダルム(牡3)

前走:ホープフルステークス(GⅠ)4人気2着

父:Kittenn’s Joy

母父:サンデーサイレンス

前走のホープフルステークスの内容を改めて見直してみましたが、好スタートからペースが速いと見るやスッと中団に控えて折り合い、3コーナー過ぎから騎手が軽く促しただけでマクり気味に一気に加速してスピードを上げて直線早めに外からタイムフライヤーに交わされましたが、それでも最後まで食い下がった内容は非常に強いものでした。道中のペースやマークされた展開を考えると、距離に関しては少なくとも2000mまでは全く問題ないと見てもいいと思います。今回は最高で11頭立てと少頭数でレースが行われるため、小回りコースで同馬の機動力が最大限生きるのは間違いないでしょう。過去弥生賞を7勝と断トツの成績を誇り先行する競馬が抜群に上手い武豊騎手が騎乗するのも心強く、有力馬の中で一番不安要素が少なそうな同馬が本命馬として一番有力な存在ではないでしょうか。