【目黒記念2019予想/出走予定馬分析】前走大阪杯と昨年の日本ダービーで溜まった鬱憤をここで一気に清算し、凱旋門賞に向けてここで好スタートを切るのはアノ馬!?

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2019年5月26日(日)

東京競馬12レース

第133回 目黒記念(G2)

東京芝2500m

 

《目黒記念2019/レース展望》

日本ダービーによる興奮が冷めやらぬ中で行われる重賞だけあって毎年多くの馬券ファンの『(馬券を)当てたい!!』といった強い熱気を感じるレースの一つですが、その前のめりになりすぎたファンの気持ちを弄ぶように近年は非常に波乱決着が多くなっており、日本ダービーの馬券を外した人が一発逆転を狙う『穴党御用達レース』となっているのが12レースに行われる目黒記念です。過去10年の好走馬を見てもG1で好走経験のあるのが16年1人気2着マリアライトと17年8人気1着フェイムゲームの2頭しかおらず、共に58キロ(マリアライトは牡馬換算で58キロとなる56キロ)のトップハンデを背負いながらの好走であったことからも、よほどの実績馬でなければ上位人気での信頼度が低くなるのが正直なところで、そういった不安な面の強い上位人気馬の存在が毎年のように穴馬による激走を引き起こしていると見て間違いなさそうですね。特に14年以降は毎年のように8番人気以下による穴馬の波乱決着が続いており、二桁人気馬による激走も珍しくないだけに基本的には穴狙いのスタンスから入るのが正解と言えそうですが、その一方で1番人気馬が【1・4・2・3】と勝率こそ物足りないものの連対率50%、複勝率70%とそれなりに優秀な数字を残しているのもまた事実で、人気だからと言って頭ごなしに嫌うのでなく他馬との能力比較で信頼に足る馬であれば素直に評価し、上手く穴馬と組み合わせた馬券を買うのが高配当への近道となりそうですね。

 

今年の注目馬は何といっても昨年の有馬記念馬ブラストワンピースの参戦であるのは間違いないでしょうが、騎乗予定だったルメール騎手が騎乗停止処分によって再び池添騎手に戻ったのがオッズにどれだけ影響するのかは注目しておきたいところです。大目標に向けてここは100%の仕上げでないのは明らかですが、凱旋門賞で好走するためには例え6~7割くらいの状態でも圧勝するくらいの勝ち方を期待したいですね。

 

《目黒記念2019/予想オッズ》

 

①人気 ブラストワンピース  1.6倍

②人気 ルックトゥワイス   6.0倍

③人気 ポポカテペトル    6.2倍

④人気 ムイトオブリガード  10.7倍

⑤人気 ゴーフォザサミット  12.9倍

 

《目黒記念2019/出走予定馬分析》

 

ブラストワンピース(牡4)

騎手:池添 調教師:大竹(美浦)

主な勝鞍:有馬記念(G1)

新潟記念(G3)

毎日杯(G3)

デビューから無傷の3連勝で毎日杯を制したものの、日本ダービーでは直線で行き場を失う痛恨の不利で5着に敗れ、1番人気で迎えた菊花賞でも瞬発力勝負で切れ味不足を露呈しての4着完敗で結果としてクラシックは無冠に終わってしまいましたが、唯一の3歳馬の出走となった有馬記念ではその反省を生かして4コーナーから積極的に動くレースを見せて直線レイデオロの猛追を凌ぎ切ってG1初制覇を飾りました。前走の大阪杯でも休み明けながら1番人気に支持されましたが、想定外のスローペースに加えて終始外々を回らされる展開も影響してか4コーナーで外を回って追い上げたものの0.3差6着と不完全燃焼の内容に終わってしまいました。純粋な能力に加えて実績面で見ても今回のメンバーで最上位の存在であるのは確実で、内回りの2000mから道中のびのび走れる広い東京コースに替わるのはプラスに働くと思いますG1勝ち実績があることから今回重いハンデを課される可能性が高いですが、530キロ近い大型馬だけにそこまで心配する必要はなさそうで、直線不利のあった日本ダービーを除けば【左回りコースで3戦3勝】の実績が示すようにここは大目標の凱旋門賞に向けてキッチリ勝利してくれるのではないでしょうか。

 

チェスナットコート(牡5)

騎手:坂井 調教師:矢作(栗東)

主な勝鞍:日経賞(G2)2着

天皇賞・春(G1)5着

コツコツと条件戦で地力を強化し、1000万→1600万条件戦を連勝して迎えた昨年の日経賞で2着に好走すると続く天皇賞・春でも重賞未勝利の身ながら5着と好走してG1でも戦える地力の高さを証明しましたが、その後は海外遠征も含めて5戦連続掲示板に載れない大敗が続きスランプに陥ってしまいました。ただ、前走の天皇賞・春では13頭立ての10番人気と全くの人気薄ながら最内枠を活かして終始インに拘った競馬を見せ、直線上位陣には離されたものの最後までしぶとく脚を伸ばして6着まで押し上げ復調気配を印象付けました。連戦に加えてG1で好走した直後の1戦で余力のなかった昨年の目黒記念を除けば東京コースでは【1・1・0・1】で掲示板を外しておらず、鞍上の坂井騎手とも【2・2・1・3】と好相性を残しているのはプラス材料と言っていいでしょう。昨年の実績から連敗が続いてもそれほどハンデが軽くならないのはやや不安材料ですが、前走のレースを見ても復調さえすればG2で上位の地力があるのは間違いないだけに、オッズ次第では思い切って狙ってみても面白いかもしれませんね。

 

ウインテンダネス(牡6)

騎手:内田 調教師:杉山(栗東)

主な勝鞍:目黒記念(G2)

4歳までは心身ともにまだ未完成であったことに加えて父カンパニーの晩成傾向が強かった面も相まって1000万条件戦で頭打ちの成績が続いていましたが、馬体重が500キロ台で安定した5歳を迎えると1000万、1600万条件戦をキッチリ勝利して本格化を印象付けると、重賞初挑戦となった昨年の目黒記念では54キロの軽ハンデが味方した面があったのも事実ですが、終始好位のインから直線前が壁になりながらも1頭分のスペースを割って力強く抜け出す完勝で重賞初挑戦初制覇を飾りました。昨年の緑風ステークス、目黒記念を好タイムで勝利したように高速馬場を得意としており、開幕から速い時計が続いている今年の東京コースの馬場状態は間違いなくプラスと言えそうで、近走は展開やペースが合わずに凡走が続いていますが得意舞台に戻れば巻き返しは十分可能でしょう。その反面、叩き良化型の傾向が強いだけに前走のメトロポリタンステークスが中止になったのは大きなマイナスポイントと言わざるを得なく、ここで好走できる状態にあるかパドックでの状態チェックは必須となりそうですね。

 

ルックトゥワイス(牡6)

騎手:レーン 調教師:藤原(栗東)

主な勝鞍:グレイトフルステークス(1600万)

日経新春杯(G2)2着

1800mだったデビュー戦こそ6着に大敗しましたが、その後は2000m以上の距離で安定した成績を残して昨年末のグレイトフルステークスを勝利してオープン入りを果たすと、重賞2戦目となった今年初戦の日経新春杯では乱ペースの中後方でギリギリまで脚を溜め、直線メンバー中最速の末脚で大外から伸びると後の天皇賞・春2着グローリーヴェイズ相手に半馬身差2着に好走して自ら重賞級の能力を証明しました。近2走こそ展開が向かずに凡走が続いていますが、安定してメンバー中上位の上がりを使っているように能力負けでないのは明らかだと思います。究極の上がり勝負となった前走の新潟大賞典以外全てのレースでメンバー中上位の上がりを使っているようにどんな展開でも確実に伸びてくる安定感抜群の末脚が最大の武器で、今回これまで【1・4・0・2】と高い好走率を残している東京コースに替わるのも間違いなくプラスと言えるでしょう。その反面、やや器用さに欠く面があり展開の影響を受けやすいのは不安材料と言えそうで、今回初騎乗となるレーン騎手が詰めの甘さを補うような騎乗を見せてくれれば面白い1頭になりそうですね。

 

《目黒記念2019》

《出走予定馬分析から見る本命馬》

 

【◎ブラストワンピース】

昨年の有馬記念勝利に加えてこれまで同世代のトップクラスと互角以上のレースを見せてきたことからかなり重いハンデを課される可能性が高いでしょうが、正直今年のメンバー構成であればハンデ59キロだとしても圧勝を演じてほしいのが正直な気持ちです。前走の大阪杯6着でやや評価を下げてしまった感のある同馬ですが、上位を内枠と先行した馬が占める前有利の展開の中終始外々を回る最も厳しいレースを強いられながらも0.3差6着まで追い上げたのは地力の証明と言えそうで、非常に跳びが大きく長くいい脚を使うタイプであることを考えれば直線の長い東京コースに替わるメリットは非常に大きいものがあるのは間違いないでしょう。昨年の有馬記念や毎日杯を見ても分かるように脚質に自在性のあるタイプで、稍重馬場で2戦2勝の実績に加えて父ハービンジャーといった血統背景から開催が進んで力のいる馬場状態となるも歓迎と言えそうで、変に構えずに勝ちに行くレースをすれば好走は間違いないと信じてここは素直に本命評価にしたいと思います。