【目黒記念2019予想/過去データ分析】忘れた頃に穴をあける『リピーター』として超高速馬場を味方に強気の先行策からダービーデーの大トリを飾るのはアノ馬!?

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2019年5月26日(日)

東京競馬12レース

第133回 目黒記念(G2)

東京芝2500m

 

2400m戦とは僅かに100mしか距離の違いがありませんが、スタート地点が100m後ろに下がることで直線の坂を二度越えることによってスタミナ面の比重が非常に強くなるのは覚えておきたいポイントと言えるでしょう。雨の影響で馬場状態が悪化すればさらにその影響が強くなるだけに、各馬の長い距離における好走実績は必ずチェックしておきたいところですね。

 

《過去の目黒記念好走馬/チェックポイント》

 

① メトロポリタンステークス組を中心に近年は『前走2400m組』が好成績!

2400mとは僅か100mしか違いがないものの、スタート地点が直線の坂下になることから非常にスタミナを問われるレースになりやすい目黒記念ですが、その傾向を証明するように過去の歴史を見ても前走である程度長い距離を走っていた馬の好走が目立つのが特徴です。その中でも特に好成績を残しているのが同じ東京コースで行われる2400mのオープン特別メトロポリタンステークス組の存在で、過去10年で11年7人気1着キングトップガン、12年1人気1着スマートロビン2頭の勝ち馬を含む【2・2・3・34】の好成績を残しており、さらに17年13人気3着ハッピーモーメント、18年10人気2着ノーブルマーズなど人気薄での目立つことから要注目のレースであるのは間違いないでしょう。さらに、17年から1400m戦に変更となってしまいましたがそれまで2400mのオープン特別であった大阪ハンブルグカップ組も14年8人気1着マイネルメダリスト、16年3人気1着クリプトグラムの2勝を含む【2・1・1・6】と複数の好走馬を輩出しているように、長距離のオープン特別で走った経験がスタミナを問われる舞台で非常に有利に働くのは上記の経験からも明らかだと思います。実際に【クラスを問わず前走2400mを使った馬】は過去10年において馬券圏内に好走した30頭の内半数近い14頭が該当しており、3連単配当が197,190円と波乱決着となった昨年は上記に該当する馬での馬券圏内独占となりました。2400mでは瞬発力勝負になりやすいこともあってスタミナ勝負を得意とする馬がなかなか勝ち切れないですが、そこで凡走した馬が一気にスタミナの比重が強くなる2500m戦で巻き返すのは過去に何度も繰り返された光景だけに、前走の着順だけに捉われずスタミナの裏付けを見せたことがあるようなタイプの馬は人気がなくても注目しておきたいところですね。

 

今年はメトロポリタンステークスが突然の雹による天候不良で中止となり代替開催も行われないことで過去と比べてもさらに難易度が上がった印象ですが、今年の出走予定馬の中で上記に該当する馬はウインテンダネス、アイスバブルの2頭となっており、ウインテンダネスは昨年の目黒記念勝ち馬アイスバブルも5連続連対中の上がり馬だけに本来の能力が発揮できればここでも十分通用するだけのモノがありそうですね。

 

② 関東圏の重賞ながら関西馬が強い『西高東低』の傾向アリ

10年には9人気2着イケドラゴン、7人気3着フェニコーンの2頭が人気薄ながら激走を見せ、14年にも8人気1着マイネルメダリスト、4人気3着プロモントーリオと2頭が馬券圏内に好走するなど意地を見せている年もありますが、近年の目黒記念は関東圏で行われる重賞ながら関西馬が好成績を残している傾向が強く、過去10年において毎年必ず関西馬が連対している事実が何よりの証明と言えるでしょう。通算成績で見ても関東馬が【2・4・4・56】で連対率9%、複勝率15%であるのに対して、関西馬は【8・6・6・86】で連対率13%、複勝率19%と出走頭数の違いがあるものの勝率・連対率・複勝率と全ての面で関西馬の方が高い数字を残しているのは決して偶然とは言い切れず、さらにその関西馬も1番人気での勝利は12年勝ち馬スマートロビンのみとなっており如何に関西馬の層が厚いかが理解できると思います。そして、もう1点注目してもらいたいのが『関東騎手騎乗の関西馬』の存在で、09年以降の8頭の関西馬の勝ち馬の内6頭は関東騎手とのコンビで勝利しており、さらに11年以降8年連続で馬券圏内に好走している馬を輩出しているように非常に高い好走率を残しているのは見逃せないポイントと言えるでしょう。ちなみにこの『関西馬×関東騎手』のタッグは人気薄での好走馬が目立つのも覚えておきたいポイントで、11年7人気1着キングトップガン、13年4人気1着ムスカテール、18年9人気1着ウインテンダネスといったように度々高配当を演出していることからも、それほど該当する馬は多くないかもしれませんが上記のコンビを発見したらどれだけ人気がなくても必ず馬券には組み込んでおきたいところですね。

 

今年の出走予定馬の中で関西馬は登録馬15頭中10頭と例年に増して強力布陣で臨むことになりそうですが、この中でも関東所属の内田騎手が騎乗予定のウインテンダネスは昨年の勝ち馬であることからも人気が落ちそうな今回は狙い目十分の存在と言えそうですね。

 

③ G1orコース実績のないハンデ57.5キロ以上の馬は上位人気でも過信禁物!

2500mといった長距離のハンデ重賞だけにやはり重いハンデを背負った馬は道中の消耗度が大きいせいか直線伸びを欠いて凡走することが多く、過去10年においてトップハンデを背負った馬が【1・0・1・13】と好走した馬が16年8人気3着ヒットザターゲット(58キロ)、17年8人気1着フェイムゲーム(58キロ)の2頭しかいない事実からもやや評価を割り引きたいのが正直なところでしょう。その中でも特に不振傾向が強いのが『ハンデ57.5キロ』を背負った馬の存在で、この微妙な斤量を背負った馬の成績は【0・0・0・15】と壊滅状態となっており、18年3人気6着ゼーヴィント、13年1人気10着アドマイヤラクティ、5人気5着タッチミーノットなど上位人気でも凡走が目立つだけに、馬券的には無条件で消しにする形でも問題ないかもしれません。ちなみに上記で挙げた58キロのハンデでも好走を見せた2頭ですが、ヒットザターゲット前年の勝ち馬であっただけでなく13年にも11人気4着と好走しており『コース巧者』としての実績を残していた馬であり、フェイムゲームは15年天皇賞・春2着でG1連対実績のある馬でした。さらに牡馬換算すれば58キロで実質トップハンデを背負っていた16年1人気2着マリアライト前年のエリザベス女王杯勝利に加えて次走の宝塚記念でもドゥラメンテ、キタサンブラックといった強敵相手に堂々勝利したG1実績馬であったことからも、よほどのコース巧者や既にG1で連対実績のあるような馬に関しては57.5キロ以上のハンデを背負っていても軽視する必要はなさそうですね。

 

《目黒記念2019 

《過去データ分析から見る本命馬》

 

【◎ウインテンダネス】

昨年の成績を見てもらったら分かるように本質的にはレースを使いながら良化していく『叩き良化型』だけに前走予定していたメトロポリタンステークスが突然降り始めた雹の影響で中止となってしまったのは大きなマイナスポイントと言わざるを得ませんが、それでも昨年の同レースをレースレコードから0.1差の2.29.7で勝利したように速い時計での決着を得意としている同馬にとって開幕から異常なほど速い時計が記録されている今の東京コースは間違いなくプラスに働くと思います。【2・0・1・12】とそれほど好走率の高くない右回りコースに比べて【4・3・1・10】と明確に結果を残している左回りコースに替わるのは大きな追い風と言えそうで、57キロでの勝利経験に加えて500キロ以上の雄大な馬体を誇ることから56キロのハンデも十分守備範囲内と言えるでしょう。休み明け初戦は【0・0・0・4】と好走実績がなく当日の馬体重やパドックで状態を把握するのは必須と言えるでしょうが、リピーターが好走しやすい『非根幹距離重賞』だけにもし近走の凡走で大きく人気を落とすようであれば注意しておきたい1頭ですね。