2018年2月17日(土) 東京競馬11レース
第68回 ダイヤモンドステークス(GⅢ) 東京芝3400m
《ダイヤモンドステークス2018 追い切り後見解》
・フェイムゲーム
美浦ウッドにて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、持ったままの相手に対して終始気合いを付けられながら4F55.8-13.4のタイムでクビ差程度遅れたようにも見えましたがほぼ併入と見ていいでしょう。年齢的にズブい面を見せるのはしょうがないですが、それでも鞍上の指示にしっかり反応して伸びたのは好印象でこの馬なりに好状態をキープしていると見ていいと思います。
・プレストウィック
美浦ウッドにて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、直線に入って内に潜り込む形で並びかけるとそこからグイっと加速して併走相手を交わし、最後は6F83.5-13.4のタイムで突き放しての3馬身近く先着を果たしました。前半をゆっくり入ったためタイム自体は平凡ですが、段階的に加速して直線交わした相手を突き放した動きはいかにも長距離向きの走りで、個人的にイチ押しの1頭です。
・レジェンドセラー
美浦ウッドにて僚馬を先行させての2頭併せ馬での最終追い切りで、直線に入って強めに追われるとグッと加速して最後は6F82.4-12.9の好タイムで先着を果たしてのフィニッシュでした。まだ追って頭の高い面は残りますが仕掛けられてからのスピード感を感じさせる走りは非凡なものを感じさせ、前走からの巻き返しが期待できる状態にあると見ていいのではないでしょうか。
・ソールインパクト
美浦ウッドにて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、楽な手応えの相手に対してびっしり気合を付けられると離されずにしぶとく相手に食い下がり、最後は5F66.8-13.2のタイムでのフィニッシュでした。個人的な印象としてはやや重苦しい動きで本調子を欠いている印象で、調教だけを見る限りではやや評価を落としたい1頭です。
・ホウオウドリーム
栗東坂路にて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、残り200ｍを切ってからは互いにしっかり気合を付けられての激しい併せ馬でラストは4F53.1-12.2のタイムを計時し、ゴール前ではクビ差程度遅れてのフィニッシュでした。一度叩かれたもののやや良化がスローな印象で、この馬なりに上昇しているのでしょうが状態はいい意味で平行線といった感じではないでしょうか。
《ダイヤモンドステークス2018 追い切り後展望》
調教の動きだけで1頭挙げるとすればプレストウィックの動きから非常に好印象を受けました。3400ｍの長距離戦だけに最後はほぼ間違いなく持久力勝負の我慢比べとなり、瞬間的な加速よりは長くいい脚を使える方が断然有利となるだけに、プレストウィックの調教の動きはまさに長距離馬の理想とする動きだったのではないでしょうか。またフェイムゲームも年齢的に反応の速さの面ではやや遅れは取るものの一旦加速してからは非常に長くいい脚を使った追い切りだっただけに、調子の良さが感じられる今回の動きからは今年も十分好走が期待できる状態にあるのは間違いないと思います。
《ダイヤモンドステークス2018 最終予想オッズ》
①人気 8枠⑭番 フェイムゲーム ルメール 58.5キロ 2.3倍
②人気 4枠⑤番 ホウオウドリーム 松岡 52.0キロ 4.9倍
③人気 5枠⑧番 レジェンドセラー 田辺 54.0キロ 5.3倍
④人気 4枠⑥番 ソールインパクト 福永 54.0キロ 5.5倍
⑤人気 3枠③番 プレストウィック 戸崎 55.0キロ 6.0倍
⑥人気 1枠①番 リッジマン 蛯名 52.0キロ 13.5倍
⑦人気 5枠⑦番 リッチーリッチー 内田博 54.0キロ 28.0倍
⑧人気 2枠②番 ハッピーモーメント 津村 54.0キロ 68.6倍
⑨人気 3枠④番 ラブラドライト 中谷 53.0キロ 75.1倍
⑩人気 7枠⑫番 グランアルマダ 三浦 54.0キロ 103.4倍
《ダイヤモンドステークス2018 展開予想》
ハナを主張してくる可能性があるのはラブラドライトとグランアルマダの2頭ではないかと思います。ラブラドライトに関しては昨年のダイヤモンドステークスで2番手からの粘り込みで2着に好走していることからも控えても競馬ができるタイプで、近走のレースを見る限りはグランアルマダがハナ、ラブラドライトが2番手といった展開でスローペースになる可能性が高そうですね。前々での競馬をしてくる可能性が高いのはソールインパクト、ハッピーモーメント、トレジャーマップ、リッチーリッチーといったところでしょうか。特にソールインパクトとハッピーモーメントに関しては切れ味勝負だと分が悪いのは過去の成績からも明らかで、前2頭が道中のペースをそれほど上げてこないようであれば早め早めに仕掛けてペースが一気に速くなる可能性も考えておいた方がいいかもしれません。そしていつも通り後方に控えて直線勝負に賭けるのはフェイムゲーム、プレストウィック、レジェンドセラー、ホウオウドリーム、リッジマンといった面々だと思います。フェイムゲームに関しては昨年スローペースにハマった結果直線でも完全に切れ負けして凡走してしまっただけに、過去2年勝利した時のように4コーナー手前辺りから捲り気味に動いてくることも十分考えられます。プレストウィックやレジェンドセラーはおそらくフェイムゲームの動きを見ながらの仕掛けになりそうですが、万が一アクシデントなどでフェイムゲームの仕掛けが遅れることがあるとこのグループにとっては一気に厳しい戦いになりそうですね。今年のダイヤモンドステークスのペースを支配するのはいい意味でも悪い意味でもフェイムゲームなのは間違いなく、今回はルメール騎手が騎乗するだけにペース判断を間違う可能性は低そうなので同レース3勝目に向けて盤石の態勢が整ったと見ていいのではないでしょうか。
《ダイヤモンドステークス2018 最終１着予想》
リッジマン(牡5)
前走：万葉ステークス(OP)3人気2着
父：スウェプトオーヴァーボード
母父：Caerleon
昨年の夏までは1000万条件で掲示板に載れない苦しいレースが続いていましたが、500万条件に降級した後の北海道シリーズで2600ｍの長距離戦を使うようになってから非常に成績が安定するようになり、格上挑戦となった前走の万葉ステークスでもスローペースで馬群が縦長になる中4コーナーから､マクるように一気にポジションを押し上げると直線も長くいい脚を使って勝ち馬から半馬身差の2着に好走しました。コーナーで一気にマクっていける脚はハンデが軽ければ軽いほど破壊力を増す大きな武器で、今回52キロで出走できるのも大きな追い風となりそうです。今回騎乗する蛯名騎手とは4戦して2勝2着1回(馬券圏外も4着)と非常に相性が良く、長距離戦だけに道中少しでもスタミナのロスを防げる最内枠を引けたのもハンデ戦だけに大きなプラスと言えるでしょう。過去5年で3頭が馬券圏内に入っている万葉ステークスの連対馬でもあり、実績が劣ることから気楽な立場で競馬ができそうな今回思い切って狙ってみたい魅力を感じる1頭と言えそうです。
