【きさらぎ賞2019予想/追い切り後分析】クラシック大本命サートゥルナーリアのライバルに身内から名乗りを上げる同じ『キャロットファーム』所属の無敗馬はアノ馬!?

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2019年2月3日(日)

京都競馬11レース

第59回 きさらぎ賞(G3)

京都芝1800m

 

《きさらぎ賞2019/追い切り後展望》

 

全体的にそこまで上昇度を感じさせる動きを見せる馬が多くなかった今年のきさらぎ賞の出走予定馬ですが、今回は上位人気の中でも個人的に上積みや気性面などでやや不安材料を感じた2頭を挙げておきたいと思います。まず1頭目がきさらぎ賞を得意とする池江厩舎所属でディープインパクト産駒ということもあって上位人気必至のダノンチェイサーです。栗東Cウッドコースにおいて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、楽に先行する僚馬に対して直線に入ってゴーサインが出されたもののなかなか前との差が詰まらず、残り100mを切ってようやくエンジンが掛かると最後は鋭い伸びを見せ、ラストは6F84.5-11.8のタイムで併入を果たしてのフィニッシュでした。1週前追い切りでは抜群の動きを見せており、ゴール前の伸びを見ても非凡な瞬発力を持っているのは間違いないと思いますが【加速までにかなり時間が掛かった点】を考えるとまだ馬体が絞り切れず本調子に上がり切っていないと見ることもできそうです。陣営が危惧しているようにまだ気性面で幼い面を残すことから今回川田騎手に乗り替わるのも一概にプラスと言い切れない面もあり、これまでの実績は認めながらも評価としては半々といったところでしょうか。もう1頭挙げるとすれば前走破天荒な内容ながら未勝利戦を圧勝し、今回穴人気する可能性が高いメイショウテンゲンです。同じく栗東Cウッドコースにて僚馬と2頭併せ馬での最終追い切りで、しっかりと併せ馬で負荷自体は掛けられた内容ながらも終始馬なりで楽な手応えの相手に対して直線の手応えは劣勢で、ラストは6F87.4-12.0のタイムでクビからアタマ差遅れてのフィニッシュでした。調教駆けする相手であったものの頭の高い走りはまだ精神的な幼さを感じさせ、全体時計の平凡さを見ても上積みといった面はそれほど期待できないのが正直なところでしょう。京都外回りコース向きの血統面や外回り向きの息の長い末脚から今回もそこそこ人気を集めそうですが、重賞の舞台で好走するにはまだもう少し経験を積んで心身ともに成長してからになるのではないでしょうか。

 

《きさらぎ賞2019/最終予想オッズ》

 

①人気 ヴァンドギャルド   2.3倍

②人気 ダノンチェイサー   2.8倍

③人気 アガラス       4.0倍

④人気 エングレーバー    6.1倍

⑤人気 メイショウテンゲン  9.6倍

 

《きさらぎ賞2019/展開予想》

 

8頭立ての少頭数になったことに加えてハナを切ると予想されていたマコトジュズマルが回避したことでほぼ間違いなくスローペースで流れそうな今年のきさらぎ賞ですが、これまで使ってきた距離とスタート直後の二の脚の速さを考えるとハナを切る可能性が高いのはランスオブプラーナでしょうか。これまで1400mの速いペースを楽に先行できているスピードがあるだけに逃げること自体はさほど苦労しないイメージですが、今回初距離で一気の400m延長であることを考えるとさすがにそこまで飛ばしていく可能性は低そうで、ある程度ペースを落としながらの逃げになりそうです。今の京都コースは非常にタフな馬場状態となっているだけに、どれだけ気分良く行けるかで直線の粘りが変わってきそうですね。そして比較的前々でレースを運ぶのは、ダノンチェイサー、エングレーバー、タガノディアマンテといったところでしょうか。前走はスタート後行き脚が付かず後方からの競馬となったアガラスもスタート次第では先行する可能性が高そうです。これまでスローペースでも淀みない流れでも前々から確実に自分の脚を使っているダノンチェイサーは展開面を考えても最も有力な存在と言えそうですが、唯一の馬券圏外である新馬戦が重馬場でのレースだっただけに今の京都コースを克服できるかが好走への最大のカギとなるのは間違いないでしょう。そういった馬場状態を考慮すれば、2走前のコスモス賞2着で稍重の洋芝実績があり、前走の東京スポーツ杯2歳ステークスでは瞬発力勝負にも対応したアガラスの方が馬場不問であることからより上位と見ることができるかもしれませんね。そして中団から後方で待機して直線大外一気を狙うのは、ヴァンドギャルド、メイショウテンゲンの2頭になりそうです。前走直線で2度挟まれる致命的な不利を受けたヴァンドギャルドですが、今回は8頭立てと少頭数になったこともありスムーズにレースが出来そうなのは好材料と言えそうで、後は抜群に切れるもののそこまで長くは使えない自慢の瞬発力をどこで発揮するかM.デムーロ騎手の仕掛けどころが重要になりそうです。逆に、加速に時間が掛かるものの一旦スピードに乗ったらゴールまで非常に長くいい脚が使えるメイショウテンゲンは直線を向くまでにどれだけ前と離されずに追走できるかが重要となるだけに、今回少頭数でスローペースになる可能性が高く馬群が縦長にならないのは僥倖と見て個人的には評価を上げておきたい1頭ですね。

 

《きさらぎ賞2019》

《最終予想》

 

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【エングレーバー】

これまでの2連勝の内容がそこまで強い印象を残したものでないことから人気もそこそこに落ち着きそうな同馬ですが、非常にレースセンスを感じさせる前走の走りに加えて、レベルの高いレースで好走を見せてきたもののイマイチ決め手に欠けるメンバーが揃った今年の相手関係であれば同馬の器用な面が最大限活きると信じて本命評価にしたいと思います。血統的に今のパワーを要する京都競馬場の芝コースは確実にプラスに働くと言えそうで、道中騎手の指示に対して俊敏に反応できる機動力の高さはスローペースが濃厚な今年の展開において大きな武器になるのは間違いないでしょう。前走初の長距離遠征ながら馬体を増やしての完勝だったように精神的にタフな面があるのもまだ未完成な面が多い3歳馬同士のレースにおいては追い風と言えそうで、今年に入っての重賞でも相変わらずの存在感を放っているノーザンファーム生産馬である同馬も重賞を勝利する権利は十分あると思います。他の有力馬が乗り替わりとなる中前走から引き続き藤岡佑騎手が手綱を取ってくれるのも好材料だけに、ここは無敗での重賞制覇に期待したいところですね。